1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09450299
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Research Institution | KOGAKUIN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
五十嵐 哲 工学院大学, 工学部, 教授 (90005538)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 道貴 工学院大学, 工学部, 助手 (00296782)
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Keywords | 触媒調製 / 担持金属触媒 / 超臨界乾燥 / ニッケル / シリカ触媒 / 白金 / アルミナ触媒 |
Research Abstract |
本研究は、担持金属触媒の調整において、従来の金属塩の水溶液による蒸発乾固法に代えて、超臨界流体を二次溶媒とする超臨界乾燥法を用いることによって、担体上の活性金属の微粒子化および担体への活性金属の分布制御を目的としている。 9年度は、二酸化炭素による低温超臨界乾燥法で得られたニッケル/シリカ触媒のニッケルの粒子径分布がきわめてせまく、ニッケルが均一に高分散していること、さらにベンゼンの水素化反応に対して超臨界乾燥法で得られた触媒が含浸法で得られた触媒と比較してきわめて高い活性を示すことを明らかにした。 10年度は、二酸化炭素による低温超臨界乾燥法で得られたニッケル/シリカ触媒のニッケルの担体へのマクロ分布制御、すなわち外層、内層、および均一担持について検討を加えた結果、外層担持や均一短持が可能であることを明らかにした。 11年度は、二酸化炭素による低温超臨界乾燥法を白金/アルミナ触媒に適用し、浸漬時間、昇温時間、および減圧速度などの超臨界条件を工夫することによって、含浸法と比較してPt分散度がおよそ6割も向上することを見出した。この結果は、白金の担持量を大幅に低減できる可能性を示した大きな成果である。また、各種の有機系超臨界流体を用いることが可能な高温超臨界乾燥法装置を製作し、ニッケル/シリカ触媒を調整した結果、含浸、溶媒、超臨界流体、および還元温度を変えることによって、ニッケルの粒子径が微粒でかつベンゼンの水素化反応に高活性なニッケル/シリカ触媒が得られることを明らかにした。
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[Publications] 五十嵐 哲: "超臨界乾燥法を用いた触媒調製"触 媒. 39,No.4. 275-280 (1997)
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[Publications] 名達 豪、五十嵐 哲: "超臨界乾燥法により得られたニッケル/シリカ触媒の構造と反応性"触 媒. 39,No.6. 470-473 (1997)