1998 Fiscal Year Annual Research Report
北方針葉樹海岸砂丘林維持機構の環境生理学的解明と前砂丘の保全機能評価
Project/Area Number |
09460064
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
高橋 邦秀 北海道大学, 農学部, 教授 (80281707)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
春木 雅寛 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助手 (40113609)
野田 真人 北海道大学, 農学部・附属演習林, 助手 (00101238)
松田 彊 北海道大学, 農学部・附属演習林, 教授 (30002075)
澁谷 正人 北海道大学, 農学部, 講師 (10226194)
矢島 崇 北海道大学, 農学部, 助教授 (90142702)
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Keywords | 海岸林 / トドマツ / 更新面積 / 立木密度 / 風 |
Research Abstract |
1. 1975、84、94年の航空写真の判読から、トドマツの更新面積は第2砂丘で2000〜4000m^2、第4砂丘で1000〜2000m^2のものが多く、この更新単位のまま遷移している。両砂丘とも内陸側より海岸側斜面での更新開始が早い傾向を示すが、比高の低い第3砂丘ではこのような傾向は観察されていない。砂丘全体としては、さまざまな成長段階にある林分がモザイク状に分布し、縞枯れのような規則的空間パターンは存在していない。 2. トドマツ林の個体群動態を把握するため、発達段階の異なる林分プロット52ヶ所を選定して調査した。その結果、成立初期の林分は7700本/ha以上と高密度であり、樹高、胸高直径ともばらついている。推定樹齢30年でほぼ林冠が閉鎖し、樹高2m前後となる。30年から80年にかけて死亡個体が出現し、死亡率は40〜50年がピークであった。80年以降、樹高は11m前後で停滞し、立木密度は3000〜4000本/haとなっている。 3. 枯損木の年輪解析の結果から、道路開設以降、非開口部に比べ開口部付近での年輪幅の同時性が失われており、第1砂丘の部分的な消失が第2砂丘のトドマツの成長に影響していると判断される。第2砂丘林分の立木密度は第1砂丘開口部に面した林分で1000本/ha、その枯損率は40%を越え、非開口部に面した林分の3倍以上の枯損率となっている。風速観測の結果、最多風向は6〜10月は東北東、11月以降冬季間は北西〜西北西と同方向であるが、平均風速は各月とも開口部で大きく、最大風速は、10月以降開口部で24m/sに達している。砂丘の土壌凍結期間は開口部に面した第2砂丘斜面がもつとも長くなっている。
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