1997 Fiscal Year Annual Research Report
大規模コホート研究における食品頻度調査の精度評価に関する研究
Project/Area Number |
09470106
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
久道 茂 東北大学, 医学部, 教授 (10142928)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 孝男 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (20004608)
伊藤 宜則 藤田保険衛生大学, 衛生学部, 教授 (50087665)
中塚 晴夫 宮城大学, 看護学部, 教授 (70164225)
坪野 吉孝 東北大学, 医学部, 助手 (00250746)
辻 一郎 東北大学, 医学部, 助教授 (20171994)
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Keywords | 食品頻度調査 / コホート研究 / 妥当性 / カロテノイド / ナトリウム |
Research Abstract |
文部省科学研究費補助金「がん研究に係わる重点領域研究」の助成により、「コホート研究による発がん要因の評価に関する研究班」として実施されている大規模コホート調査で使用されている食品頻度調査の精度を評価する目的で研究を行った。三年間の調査の1年目にあたる本年度は、精度評価の基礎資料となる詳細な食事調査を実施した。宮城県大崎保健所管内の二町の住民120人(男女各60人)を対象とした。1回4日間の調査を、1年間に4回、季節を変えて行い、以下の資料を収集した。1)自己記入による食品頻度調査(1日目)、2)食事記録調査(1-3日間)、3)陰膳調査(3日目の1日分)、4)24時間蓄尿(3日目の1日分)、5)早朝空腹時採血(4日目)、6)身体計測(4日目)。これらの資料の収集を平成9年11月に完了した。食事記録調査の入力を終了した。蓄尿および陰膳標本中のナトリウム含量を測定した。血清および陰膳標本中の各種カロテノイド含量を測定した。12日分の食事記録を用いて予備的な解析を行い、各種栄養素摂取量に関する個人内変動と個人間変動の相対的な寄与程度を評価した。個人内の日間変動の影響は、エネルギーや糖質では比較的小さいが、レチノールやカロテンではきわめて大きかった。したがって、これらの栄養素の平均的な摂取量を個人レベルで把握するためには、食事記録調査ではなく食品頻度調査を用いる必要のあることが確認された。次年度はさらに資料の解析を進め、食品頻度調査の回答から栄養素接種量を個人レベルで推定し、食事記録、陰膳、生体指標と比較することでその精度評価を行う予定である。
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