1998 Fiscal Year Annual Research Report
中枢神経病変を伴うリソソーム病の治療に関する研究 -モデルマウスを用いて-
Project/Area Number |
09470181
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡田 伸太郎 大阪大学, 医学部, 教授 (30028609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西垣 敏紀 大阪大学, 医学部, 助手 (20283749)
谷池 雅子 大阪大学, 医学部, 助手 (30263289)
乾 幸治 大阪大学, 医学部, 助教授 (90175208)
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Keywords | クラツベ病 / twitcher mouse / 遺伝子治療 / レトロウィルスベクター / 坐骨神経 / ガラクトセレブロシダーゼ |
Research Abstract |
Krabbe病のモデルマウスとして知られるtwitcherマウスは、リソソーム酵素であるガラクトセレブロシダーゼ(GALC)の遺伝的欠損による中枢・末梢神経の脱髄を主症状とし、寿命が6週前後と短いため、小児期死亡の単遺伝子病に対する遺伝子治療のモデルとして優れている。本研究ではtwitcherマウス由来の骨髄細胞に対して、組換えレトロウイルスを用いてex vivoでヒトGALCvDNAを導入し、骨髄を標的細胞とした遺伝子治療を行い、その有効性を検討した。レトロウイルスベクターはヒトcDNAの2.2kb断片をG418遺伝子を含むpLD+に導入した。これを、パッケージング細胞に導入し、6x10^5力価のウイルスを得、twitcherマウス由来の骨髄細胞にCH-296を用い感染させた。G418による選択を行い、酵素活性を測定する事により、twitcherマウス由来の骨髄細胞への遺伝子導入を確認した。遺伝子導入効率は約20%であった。これを出生前に母体内でbusulfanに暴露した生後1日目のtwitcherマウスの腹腔内に8x10^6細胞を移植した。その結果、twitcherマウスの主要病変部位である坐骨神経において、約43日でヒト遺伝子が確認され、GALC活性が約2倍に上昇した。病勢の指標となる体重曲線を、生後26日目、32日目で比較すると、遺伝子治療群は、未治治療、busulfan投与群に比し有意に体重増加が改善していることが示された。以上のことから、骨髄への遺伝子導入により、幹細胞より分化したマクロファージが羅患臓器である座骨神経に浸潤し、組織マクロファージとして長期に存在したと考えられる。しかし、この効果は寿命を延長するほどではなかったと考えられる。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Mohri I et al.: "A case of Kearns-Sayre syndrome showing・・・・" J.Neural.Sci.158. 106-109 (1998)
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[Publications] Sakai N et al.: "Human galacto cerebrosidese gene : promoter・・・・" Biochem Biophys Acta. 1395. 62-67 (1998)
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[Publications] Taniike M et al.: "Suppressed UDP-galactose : ceramide・・・・・" J.Neuresci.Res.51. 536-540 (1998)
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[Publications] Ling Fu et al.: "Molecular heterogeneity of Krabbe disease." J Inherit Meta Dis. (in press). (1999)
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[Publications] Kurahashi H et al.: "Molecular cloning of the chromosomal breakpoint・・・" Hum Genet. 103. 189-192 (1998)
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[Publications] Nakajima S et al.: "Characterization of the activation function -2 domain・・・" Molecular and Cellular Endocrinol. 139. 15-24 (1998)
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[Publications] 岡田伸太郎他: "日本臨床 領域別症候群シリーズ No.18 Tay-Sachs病 先天代謝異常症候群" 日本臨床社, 3 (1998)
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[Publications] 岡田伸太郎他: "日本臨床 領域別症候群シリーズ No.18 Sandhoff病 先天代謝異常症候群" 日本臨床社, 3 (1998)