1997 Fiscal Year Annual Research Report
脳血栓症急性期モデルにおけるカルシウムシグナルの可視化
Project/Area Number |
09470294
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
金丸 憲司 三重大学, 医学部・付属病院, 講師 (70185908)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久我 純弘 三重大学, 医学部・附属病院, 助手 (70221926)
松島 聡 三重大学, 医学部・付属病院, 助手 (50252367)
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Keywords | クモ膜下出血 / heme oxygenases / endothelin / 脳血栓症 / カルシウムイオン / ラット |
Research Abstract |
クモ膜不出血による脳虚血が熱ショック蛋白の一つであるheme oxygenase-1(HO-1)を誘導するか否かをラットを用いて検討した。SDラットの大槽内にhemolysate(溶血)を注入し、クモ膜下出血モデルを作製した。脳血管撮影によって脳底動脈径を測定すると出血後15分後にもっとも強い血管径の減少を認めた。出血後24時間にてラットを屠殺し、脳を摘出した。免疫組織化学染色によってHO-1およびHO-2の発現を調べた。溶血を注入した群では、HO-1は広範囲で脳実質内アストログリア細胞に誘導された。しかしながら、HO-2の発現は溶血の注入前後で変化は見られなかった。一方、強力な脳血管収縮剤であるendothelinをラット大槽内に注入すると溶血注入と同程度の血管径の減少を認めたが、HO-1の誘導は脳のいずれの部位でも認められなかった。HO-2の発現は、endothelinの注入によって影響を受けなかった。このモデルにおいては、約40%の脳血流量の低下が見られることが報告されている。したがって、クモ膜下出血後に見られるHO-1の誘導は脳虚血によるものではなくhemeによるものであることが判明した。現在、ラットを全身麻酔下に関頭し、ローズベンガル色素を静注した後脳表に540nmの緑色光を照射して脳血栓症モデルを作製している。TCA染色によって梗塞巣の大きさを測定したところ、徐徐に一定の面積が得られている。今後は、fra-2励起によるカルシウムイオンの測定条件を整えてゆく。
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Research Products
(1 results)