1998 Fiscal Year Annual Research Report
歯根面齲蝕と歯頸部周囲に発現する欠損の要因分析と予防指針の確立に関する研究
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09470476
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
眞木 吉信 東京歯科大学, 歯学部, 助教授 (80125012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 寛 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (00266561)
杉原 直樹 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (00246349)
奥田 克爾 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (40085741)
高江洲 義矩 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (60048303)
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Keywords | 歯根面齲蝕 / くさび状欠損 / 咬合接触状態 / 病巣分離菌株 / ゼータ電位 / 要因分析 / 予防指針 |
Research Abstract |
本年度の研究実施計画では、歯根面齲蝕とくさび状欠損に関連する咬合接触状態の要因、病巣局所の分離菌株の生化学的分析、居住環境の違いによる歯根面齲蝕とくさび状欠損の有病状況の3項目が主な課題としてあげられていたが、現在まで、居住環境の違いに関する歯根面齲蝕の疫学的な研究を除く分野で以下の実績を得ることができた。 1. 成人集団における、歯根面部の齲蝕ならびにくさび状欠損の有所見と咬合接触状態の要因については、年齢集団によって、歯根面齲蝕およびくさび状欠損と平均咬合圧において、統計学的に有意な差が認められたが、各年齢群に共通する一定の傾向を明確に得ることはできなかった。また、一歯単位の分析として、歯根面齲蝕を有する臼歯と、これに対応する健全歯との比較調査では、歯根面齲蝕を有する歯で、咬合接触面積が高い傾向が示された。 2. 歯根面齲蝕の病巣局所から分離した菌株の歯面への吸着性を分析するために、昨年度の本研究費で購入した電気泳動光散乱光度計(ELS-700)を使用し、StreptococciとActinomycesを中心にゼータ電位を測定した。現在のところ、分離株と標準株の間に明確な違いは認められていないが、分離株の生化学的性状の分析が終了していないので、静電的な作用について最終的な結論を出すには至っていない。 3. 居住環境の違いに関する歯根面齲蝕の疫学調査は、飲料水中のフッ化物濃度の高低を中心にして、本年度以降に実施する予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 眞木吉信: "歯根面齲蝕の発病要因と予防および治療指針の立案" 日本歯科医学会誌. 17. 136 (1998)
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[Publications] Yoshinobu Maki: "Evaluation of Subjective Chewing Ability Related to Occlusion and Nutrition for the Elderly" J.Dental Research. 77・S.I.697 (1998)
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[Publications] Naoki Sugihara: "Prevalence and Risk Factors of Root Caries in Japanese Older Adults" J.Dental Research. 77・S.I.959 (1998)
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[Publications] 眞木吉信: "老年者の口腔保健が栄養摂取に及ぼす影響の性差について" 老年歯科医学会誌. 13・2. 81-82 (1998)
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[Publications] 北村 雅保: "Dental Prescaleによる歯単位の咬合接触状態と歯根面齲蝕および欠損の解析" 口腔衛生学会雑誌. 48・4. 398-399 (1998)
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[Publications] 眞木吉信: "これ一冊でわかる歯根面ラ蝕のすべて" クインテッセンス出版株式会社, 102 (1999)