1997 Fiscal Year Annual Research Report
コミュニケーションエージェントによる遠隔教育教授法の高度化に関する研究
Project/Area Number |
09480037
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
田村 武志 大阪府立大学, 総合情報センター, 教授 (60291605)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 篤博 大阪府立大学, 総合情報センター, 助手 (80291607)
傍島 邦穂 大阪府立大学, 総合情報センター, 助手 (50295739)
宮本 貴朗 大阪府立大学, 総合情報センター, 講師 (70291606)
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Keywords | 衛星インターネット / 遠隔教育教授法 / 低コストマルチメディア遠隔講義環境 / メディア切替えタイミング / コミュニケーションエージェント |
Research Abstract |
9年度は、制御用パソコン、液晶プロジェクター、偏光スクリーン、ATMスイッチなどを購入し、これに既設のVcash(VOD)、電子ボード、書画カメラおよび高画素カメラ等を接続して、低コストマルチメディア遠隔講義環境を構築した。これにより、講師像だけでなく、講義中にビデオや手書き文字、静止画像、実物なども伝送可能になった。このシステムを使い23名の学生に「情報ネットワーク概要」の講義を90分間行って、講義終了後アンケート調査を実施した。評価項目は、講義内容、講義の進め方、講義時間教え方、理解度、PowerPoint(以下PP)提示文字、教材内容と量、5つのメディアの利用効果、メディア切り替えタイミング、遠隔講義の効果に関する11項目である。アンケートを統計分析した結果、次のような新しい知見を得た。 1)講師の映像、ビデオ提示、PP文字、手書き文字、実物提示など、5つのメディアを駆使する遠隔講義は非常に有効であり、学習効果が高い。 2)遠隔講義の効果は、PP提示文字とメディアの切替えタイミングの2つの要因と強い相関がある。 すなわち、遠隔講義の効果を上げるにはPP提示文字を大きく見やすくし、講義を行うこと、5つのメディア切替えのタイミングは講義進行に極めて重要でありこれをスムーズに行うことである。 3)マルチメディア遠隔講義システムの評価を決める要因は、教授法、コンテンツおよび教材の量の3つである。 4)液晶プロジェクタは目の疲れがあり、長時間の使用は避けるべきであること。 また、9年度は講師がカメラや提示教材など、メディアの切替えをスムーズに行うことができる操作環境をソフトウエアで開発した。さらに衛星インターネットとの統合、エージェントによる支援環境の研究なども実施した。
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