1998 Fiscal Year Annual Research Report
植物細胞の生体防御機能の発現・制御機構の化学的解明
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09480142
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
平田 敏文 広島大学, 理学部, 教授 (80033926)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下田 恵 広島大学, 理学部, 助手 (40284153)
泉 俊輔 広島大学, 理学部, 助教授 (90203116)
太田 伸二 広島大学, 機器分析センター, 助教授 (60185270)
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Keywords | ストレス分子認識 / モノテルペノイド / アポトーシス / シグナル伝達 / 植物培養細胞 / 生体防御 |
Research Abstract |
1. ストレス分子認識系の解明---植物細胞系としてゼニゴケ培養細胞を対象にし、ストレス化合物としてモノテルペノイドを用いて、細胞がストレス化合物の侵入を受けた際の情報伝達関与しているG-蛋白質を活性化剤・阻害剤を用いて明らかにした。 2. 防御物質生合成系の解明---現在までに見い出しているラクトン構造を有する生体防御物質(ボボリルラクトン)の関連化合物を検索し、フェノール性物質およびその重合体を見い出した。また、ストレスを加えて培養した細胞系において生成することが見い出されたボボリルラクトンがどのような生合成経路によって生成するのかを調べた。その結果、単純な酢酸-マロン酸経路ではなく、複合経路による可能性が見い出された。 3. 防御活性発現系の解明---細胞がストレス化合物の侵入を受けた際に特異的に変化する核タンパク質を追跡・単離し、その1次構造を解析してこれがヒストン類似の蛋白質であることを見い出した。 4. シグナル伝達系の解明---ダイズ培養細胞より見い出されたGTP結合活性を有する蛋白質の構造を解析した。その結果、トリプシン阻害活性を持つ蛋白質と相同性があることが分かった。
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[Publications] Kei Shimoda: "Stereochemistry in the Reduction of Enones by the Reductase from Euglena gracilis Z" Phytochemistry. 49・1. 49-54 (1998)
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[Publications] Toshifumi Hirata: "Epoxidation of Styrenes With the Peroxidase from the Cultured Cells of Nicotiana tabacum" Tetrahedron. 54. 15993-16003 (1998)