1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09490012
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
林 正男 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (60110516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 泰則 お茶の水女子大学, 理学部, 助手 (50272737)
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Keywords | インテグリンαv / ヒトロネクチン / 転写制御 / プロモーター / 核タンパク質 / シスエレメント / 細胞接着 / 細胞外マトリックス |
Research Abstract |
1.マウスメラノーマ細胞株において機能するインテグリンαv遺伝子プロモーター領域の詳細な同定 平成9年度の研究において我々は、インテグリンαvプロモーター活性に寄与するシスエレメントの一つを同定することに成功した。まず、我々はαvプロモーター領域に結合する因子の検出から研究を開始した。マウスメラノーマ細胞B16F10から核タンパク質を抽出し、この核タンパク質とプロモーター領域のDNA断片(-108bpから+97bp)を用いたゲルシフトアッセイを行った。その結果、3種の異なるDNA-核タンパク質複合体が検出された。またDNaseIフットプリント法により-31bpから-11bpの領域に核タンパク質が結合することが見出された。さらに-31bpから-11bpの21bp合成DNA断片が上記の3種の異なるDNA-核タンパク質複合体の形成をすべて阻害した。つまり、これら3種のDNA-核タンパク質複合体の形成は-31bpから-11bpの領域に依存していることを示している。さらに、αvプロモーター領域に対し、-31bpから-15bpの領域を欠出させることによりプロモーター活性が約10%に低下した。すなわち、この-31bpから-15bpの領域にプロモーター活性に寄与するシスエレメントを含むことが示された。 2.インテグリンαvの転写レベルの異なる細胞株や転写レベルを変動させる刺激の探索を行う。 平成9年度において、αvの転写量を測定する系を構築した。既に報告されているマウスαv cDNAの塩基配列情報に基づきPCR増幅用のプライマーを設計した。B16F10細胞から調製したRNAを用い逆転写PCRにより、αv cDNAを作製した。このcDNAをプローブに用いたノーザンブロットにより、αv mRNA量の変動を捉える系を構築した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 宮本 泰則: "Cloning and characterization of mouse integrin α v promoter." Molecular Biology of the Cell. vol.8. 288a- (1997)
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[Publications] 宮本 泰則: "Identication of a transcriptionally regulatory element in the mouse integrin α v promoter." Cell Struct.Funct.22・6. 760- (1997)
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[Publications] 松本 佳子: "Transcriptional initiation of mouse vitronectin gene." Cell Struct.Funct.22・6. 760- (1997)
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[Publications] 神部 素子: "Characterization of the integrin α v gene promoter in mice." Biochim.Biophys.Acta. (印刷中). (1997)
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[Publications] 宮本 泰則: "The TATA-less mouse vitronectin gene promoter.Transcriptional regulatory elements and a nuclear protein binding site on the promoter." Cell Struct.Funct.23・1(印刷中). (1998)