1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09490012
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
林 正男 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (60110516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 泰則 お茶の水女子大学, 理学部, 助手 (50272737)
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Keywords | インテグリンαv / ビトロネクチン / 細胞接着 / 転写制御 / プロモーター / 転写因子 / Ets / Sp1 |
Research Abstract |
1. インテグリンαvプロモーター領域における転写制御エレメントの解析(研究代表者、林正男) インテグリンαvプロモーター領域(-108bpから+1bp)において3個所の転写制御部位があることをマウスメラノーマ細胞B16F10において同定した。第1の部位は、-27bpから-16bpまでの領域である。この部位に、転写因子Splが結合することを、抗Spl抗体を用いたゲルシフトアッセイで明らかにした。また第2の部位は、-61bpから-54bpの領域であることを、そして第3の部位は、-106bpから-98bpまでの領域にあることを明らかにした。第2、第3の部位への核タンパク質の結合が転写因子Ets結合配列をもつ合成DNAにより阻害されることから、これらの部位には、Etsが結合することが示唆された。上記3個所の転写因子結合部位は、それぞれ欠失や塩基置換をすることにより著しくプロモーター活性が減少した。またEts-1及びSplをB16F10細胞に強制発現させることによりプロモーター活性が3倍に上昇した。これらの結果から、インテグリンαvプロモーター活性がEts及びSplにより制御されていると考えている。 2. ビトロネクチンプロモーター領域に結合する核タンパク質の解析を行う(研究分担者、宮本泰則) ビトロネクチンプロモーター領域(-19bpから+54bp)は、ヒト肝癌HepG2細胞の核タンパク質と単一の複合体を形成する。この結合部位を、塩基置換を行った合成DNA断片による阻害実験で解析した。その結果、3個所の結合部位、-19bpから-15bp、+11bpから+15pb、+37bpから+48bp、を明らかにした。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 李 周洋: "A protein reacted with anti-vitronectin antibody accumulates in tumors derived from B16F10 melanoma cells." Cell Struct.Funct.23. 193-199 (1998)
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[Publications] 李 周洋: "Cloning and characterization of a novel zinc finger protein that associates with nuclear matrix." DNA Cell Biol.17. 849-858 (1998)
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[Publications] 林 正男: "インテグリン研究の生い立ちと現状" 蛋白質 核酸 酵素. 44. 130-135 (1999)
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[Publications] 林 正男(訳): "細胞生物学辞典・第2版" 共立出版, 578 (1998)
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[Publications] 白薬ロックビル(訳): "グリンネルの研究成功マニュアル" 共立出版, 242 (1998)