1997 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ秒の時間分解能,10数μmの位置分解能を有する2次元位置有感光子検出器の開発
Project/Area Number |
09555024
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Research Institution | Nagaoka National College of Technology |
Principal Investigator |
溝川 辰巳 長岡工業高等専門学校, 電子制御工学科, 助教授 (20229719)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 義郎 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (60176378)
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Keywords | 位置有感検出器 / 電子検出器 / 光子検出器 |
Research Abstract |
本研究の目的は、加重結合容量バックギャモン法による2次元位置有感イオン・電子検出器の最適設計法を確立し、さらに、これと光電変換面を組み合わせて、従来に無い高時間分解能・高2次元位置分解能の計数型光子検出器を開発することである。以下、本年度の計画の各項目に沿って成果を報告する。 (1)MBWCアノードを有するMCPの2次元電子検出器としての最適設計法の検討と開発。 まず、「パルス誘導法」によるアノードの試験装置を製作した。これは、アノード上方の球状電極に電圧パルスを印加し、アノード上に誘導される電荷分布をもって電子なだれの代用とするもので、MCP特有の諸問題にとらわれず、アノード固有の性能を調べる事が出来る。製作したMBWCアノードをこれによってテストした結果、有感部周縁1cmを除いて良好な線形性が得られた。また、電子なだれサイズ1×10^7電子でXY両方向とも20μm程度の位置分解能が得られた。これはほぼ設計で予想したレベルであり、電子検出器総体としての分解能を最適化してゆくにはMCPの内部要因が主要になってくる事を示している。 (2)デジタルオシロスコープを主体とする高速データ収集処理システムの構築。 従来のNIM-CAMACシステムに替わり、オシロスコープをGPIBを介してPCから制御するデータ収集処理システムはその骨格がほぼできあがった。現在、これを用いて、ナノ秒の時定数領域で雑音などに対し最適化した位置デコードの方式の検討を進めようとしているところである。 (3)光子計数管の構造の検討と設計、光源と光学系の検討と設計。 これについては、資料の収集等の作業がほぼ終わり、現在検討を進めているところである。
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