1997 Fiscal Year Annual Research Report
薄板および極薄板材料のフレキシブル曲線スリッテイング装置の試作とその応用
Project/Area Number |
09555042
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
山口 克彦 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (90027805)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高倉 章雄 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (40163183)
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Keywords | 板材成形 / せん断加工 / 新加工プロセス / 知能機械 / FMS |
Research Abstract |
本研究では、圧延ロールと鋼細線を工具とした新しい板材のフレキシブル曲線スリッテイング装置の試作を行い,この方法を実用化する際の問題点について検討する.この切断法では,ロール入口における線の移動すなわち入力波形と切断された板の形状すなわち出力波形の関係を正確にモニタリングし,板が常に所要の形状に切断されるようにロール入口におけるピアノ線の移動を制御することが最も重要である. 本年度は,まずコンピューター制御によるピアノ線の移動装置をロール入口に取付けた切断装置を試作した.そして,正弦波形状,三角波形状および任意形状の切断をコンピュータ操作で自由に行うためのプログラムを作成した. この曲線スリッテイング装置を使用し,ロール速度,ピアノ線の寸法・形状(丸線・三角線),材料の板厚などの加工条件を変えて切断実験を行い,入力波形(コンピューター制御のピアノ線の移動装置による創成波形)と出力波形(切断波形)の精度を検証した.その結果,新しく得られた知見は次のとおりである.(1)良好な切断を行うためには,ピアノ線径が板厚と等しいかそれよりも少し大きい線を用いること,およびロール間隔をピアノ線径よりも少し大きく設定する必要がある.(2)切断形状は工具であるピアノ線の断面形状に依存するが切断後の製品で問題となるかえりは全く生じない.(3)ロール下に取り付けたピアノ線移動装置と切断位置(ロール直下)までの距離を考慮し,所要の曲線形状を精度良く切断するための入力形状の計算方法を考案した.(4)ピアノ線を2本使用した複列切断を試み,直線切断はもちろんのこと,曲線切断やジグザグに沿った切断,段付きやテ-パ-切断も可能であることを明らかにした.
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