1997 Fiscal Year Annual Research Report
ヒドラを用いたバイオアッセイ法による細胞成長因子定量システムの自動化に関する研究
Project/Area Number |
09555123
|
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
佐々木 和男 富山大学, 工学部, 教授 (60042826)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 建夫 (株)バイオメディカルサイエンス, 技術部長(研究職)
塚田 章 富山大学, 工学部, 助手 (40236849)
川原田 淳 富山大学, 工学部, 助教授 (80195164)
花井 一光 京都府立医科大学, 物理学教室, 教授 (40108642)
|
Keywords | ヒドラ / バイオアッセイ / 細胞成長因子 / 画像処理 |
Research Abstract |
平成9年度の研究における研究実績は以下のとおりである。 1.アルテミア処理条件及びヒドラのトリプシン処理条件:ヒドラの餌であるアルテミアを卵からかえす場合の溶液として日本タバコ産業製の食塩30g/1及び塩化マグネシウム10g/1を含むものが現在のところ良好である。また、グルタチオン受容体を活性化するトリプシン処理はトリプシン100pg/mlを含む培養液にヒドラを10分間保持するという条件が良いことが判明した。2.ヒドラ画像の2値化:ヒドラの画像を処理する場合には、まず2値化が必要であるが、微分フィルタを用いて2値化した境界線が実際の輪郭線とどれだけ近いかを表す評価量を定義し、これを最大にする2値化、またヒトの視覚系を模擬したニューラルネットワークにより2値化する二つの方法を開発した。いずれの方法よっても触手の欠落無くヒドラの2値画像を得ることが可能であることを確認したが、後者の方が計算時間が短いことからこの方法を利用することが適切と判断した。3.ヒドラ画像からの特徴抽出:ヒドラの2値化画像より特徴量として面積、周囲長、円形度、凹凸率を求め、これら特徴パラメータにより応答及び非応答を識別した。識別率はそれぞれ64.5%、87.7%、93.0%及び86.1%であった。2次重心モーメント、フラクタル次元及び外接円の直径を新たな特徴量として識別率を求めたところ、フラクタル次元による識別率は86.3%で比較的良い結果を得た。なお、触手だけを取り出しその長さを特徴量として用いる方法につき検討しているが現在90%以上の識別率を得ることが可能である。4.チャンバー切り替え装置:ヒドラを培養しているチャンバーを自動的に顕微鏡化にもってくる装置を製作中で、現在その制御プログラムにつき検討している。
|