1999 Fiscal Year Annual Research Report
高温超伝導を用いたSQUID磁気顕微鏡システムの開発
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09555128
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
円福 敬二 九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 助教授 (20150493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
茅根 一夫 セイコーインスシルメンド株式会社, 技術総括部, 課長
吉田 敬二 九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 教授 (80108670)
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Keywords | SQUIDセンサ / 磁気顕微鏡 / 磁気微粒子 / 免疫診断 / 磁気マーカー / 高温超伝導 / 1 / fノイズ / バイクリスタル接合 |
Research Abstract |
昨年度までの研究により高性能なSQUID磁気センサの開発が可能となった。今年度は本センサを用いて磁気顕微鏡システムを試作しバイオ計測に応用した。具体的にはナノメータサイズの磁気微粒子を磁気マーカーとして用い、バイオ計測の基本となる免疫反応を磁気的に検出するシステムを開発した。このシステムでは免疫反応(抗原-抗体の結合反応)を検出するため抗体を磁気微粒子で標識(マーキング)し、磁気マーカーからの磁界をSQUIDにより測定する。この応用においてはSQUIDセンサの低周波ノイズが重要となるため、最初に低周波ノイズの改善を行った。センサを構成するジョセフソン接合と磁界検出コイルから発生する低周波ノイズの発生原因を明らかにし、これらを防止する方法を開発した。次にナノメータサイズの磁気微粒子から発生する磁界を高感度に測定する顕微鏡システムを開発した。最後に、本システムを用いて抗原-抗体の結合反応を磁気的に検出する実験を行った結果、従来の光学的方法に比べて10倍高感度に反応の検出が可能であることを世界で始めて実証した。今後、本システムを改良することにより従来に比べて100倍高感度なシステムを開発することは可能である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Keji Enpuku: "Relationship between critical current fluctuation of supercondnctiong bicrystal junction parameters"Japanese Journal of Applied Physics. Vol.38 no.4B. L433-L435 (1999)
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[Publications] 円福 敬二: "超伝導SQUID応用の新展開"電子情報通信学会論文誌. Vol.JS2-CII no.7. 367-375 (1999)
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[Publications] Keji Enpuku: "Detection of magnetic hanoparticles with SQUID magnetometer and application to immunoassays"Japanese Journal of Applied Physics. Vol.38 no.10A. L1102-L1105 (1999)
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[Publications] K. Enpuku: "High Tc dc SQUID utilizing bicrystal junction with 30 degree wisorientation angle"IEEE Trans. Appl. Supercond.. Vol.9 no.2. 3109-3112 (1999)
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[Publications] K. Enpuku: "Transport and noise properties of high Tc bicrystal junctions"Supercond. Sci. Technol.. Vol.12. 792-794 (1999)
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[Publications] T. Minotani: "Noise properties of high Tc dc-SQUID utilizing bicrystal junction with 30 degree wisorientation angle"Aduances in Superconductiuity. Vol.11. 1221-1224 (1999)