1999 Fiscal Year Annual Research Report
硬質スラブの超高強度コンクリート用骨材としてのリサイクル利用に関する基礎研究
Project/Area Number |
09555135
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
川村 満紀 金沢大学, 工学部, 教授 (20019730)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 外秋 日本鋼管(株), 富山製造所, 室長(研究職)
五十嵐 心一 金沢大学, 工学部, 助教授 (50168100)
鳥居 和之 金沢大学, 工学部, 教授 (50115250)
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Keywords | RPC / オートクレーブ / トバモライト / ゾノトライト / 空隙率 |
Research Abstract |
高炭素フェロクロムスラグを高付加価値のセメント系材料に適用することを目的として,超高強度コンクリートであるRPC(Reactive Powder Concrete)用骨材としての適用性について,硬質珪石骨材と性能を比較しながら検討した。その結果,高炭素フェロクロムスラグを使用したRPCは珪石を使用したRPCと同等もしくはそれより若干大きな圧縮強度を示し,RPC用骨材としての適用性が確認された。また,RPC破断面の電子顕微鏡観察,および研磨面の反射電子像観察結果より,繊密な組織の形成と高温下でのフェロクロムスラグの反応が確認された。さらに,配合上でCaO/SiO_2比を変化させた結果より,最大圧縮強度をもたらす最適シリカフューム/セメント比が珪石を使用した場合とは異なることが明らかとなり,フェロクロムスラグのポゾラン反応性が系の強度発現に寄与していることが明らかとなった。 また,本研究過程において,高温熱処理がセメント硬化体の細孔組織に及ぼす影響を明らかにするために,研磨面の反射電子像に画像解析手法を適用して,ポロシティーおよび水和度を定量的に評価する方法を開発した。その結果によると,フェロクロムスラグを使用した場合でも,ポロシティーに大きな変化はないが,強度とポロシテイーの間には珪石の場合と同様な良好な相関性が存在することが確認できた。以上の結果から,超高強度の発現機構は珪石使用のRPCと同様であること,および更なる高強度の獲得には低w/cでも存在する毛細管空隙の除去が必要であることが示唆された。
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