1998 Fiscal Year Annual Research Report
弱毒ウイルスの遺伝子解析,転写系による遺伝子保存,および迅速弱毒化と検定法の確立
Project/Area Number |
09556009
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
夏秋 知英 宇都宮大学, 農学部, 教授 (10134264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥田 誠一 宇都宮大学, 農学部, 教授 (90091941)
小坂 能尚 京都府農業資源研究センター, 環境部, 主任研究員
渡辺 雄一郎 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (60183125)
亀谷 満朗 山口大学, 農学部, 教授 (40233978)
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Keywords | 植物ウイルス / 弱毒ウイルス / 遺伝子解析 / 干渉効果 / 病原性 |
Research Abstract |
本研究では難純化一本鎖RNAウイルス感染植物体から抽出されるウイルス由来の複製型二本鎖RNAから遺伝子のクローニングを行い,病原ウイルスの遺伝子に対応するcDNAを得ることを第一の目的にしている。平成10年度は本研究の第2年度であり,イチゴマイルドイエローエッジウイルス(SMYEV)とカンキツトリステザウイルス(CTV)を取り上げ,クローニングと塩基配列の決定を行った。SMYEVはいまだにわが国においてはウイルス粒子さえ確定されていない病原である。SMYEVとCTVのいずれも感染葉よりCF-11セルロースカラムを用いてウイルス由来と考えられる二本鎖RNAが得られ,cDNA合成とクローニングを行い,得られたクローンについては塩基配列を順次決定した。その結果,CTVでは少量のサンプルから抽出した複製型二本鎖RNAから強毒株の全塩基配列を決定した。CTVの全塩基配列決定は本研究が世界で4番目の快挙である。イチゴでも,得られた二本鎖RNAからcDNAクローンを得られ,その塩基配列を決定し,PCR法で検出を可能とした。さらに,得られた塩基配列からSMYEVが外国で記載のあるpotexウイルスと近縁であることを明らかにし,これを基に大腸菌で融合タンパク質としてSMYEVの外被タンパク質を発現し,ウイルスを検出するための抗血清を作製した。さらにこの抗血清を用いて,ウエスタンブロット法でSMYEVを簡便に検出できることを明らかにした。
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