1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09558003
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
池上 康男 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (60092988)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢部 京之助 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (50090410)
櫻井 伸二 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 助教授 (20144173)
|
Keywords | 車椅子 / エルゴメータ / パワー / トルク / 障害者スポーツ |
Research Abstract |
本研究の目的は車椅子駆動時の発揮トルクやパワーを直接測定可能にするための車椅子エルゴメータを開発し、それを車椅子生活者の日常活動や障害者スポーツにおける生体負荷の評価に応用し、障害者のライフスタイルの向上や、車椅子スポーツ選手の競技力向上のためのトレーニングに役立つ基礎資料を得ることである。平成9年度は車椅子エルゴメータの試作および性能テストを行った。今回開発を試みた車椅子エルゴメータでは駆動時の負荷トルクの設定が可能で、駆動時の回転速度および実負荷トルクが測定可となるように能設計ならびに試作を行った。今回開発した車椅子エルゴメータの主な設計コンセプトは以下のごとくであった。1)据えつけの車椅子を駆動するのではなく、被験者の使用している車椅子を用いて測定できるようにすること。すなわち、日常性活用の車椅子から車椅子スポーツ用に至るほとんどあらゆるタイプの車椅子が使用できること。2)速度測定範囲として日常生活における車椅子駆動速度から車椅子競技スポーツにおける速度までをカバーしていること。3)負荷トルクが手動および外部入力信号によって制御可能なこと。4)駆動中の車輪の回転速度および実負荷トルクの測定値を電気信号として連続出力できること。以上の仕様に適合させるため、2本のローラーの間に車椅子の車輪を固定する方式とし、一方のローラーに負荷トルクを加えることとした。負荷の方式はこれまでに自転車エルゴメータで多用されてきたベルトとフライホイールによる摩擦負荷とした。ベルトの張力をベルトに接続されたバネの伸びをモーターによって変化させることにより負荷調整を行った。車椅子駆動速度は負荷ローラーの回転速度を検出することにより、また、実負荷はバネの伸びを検出することにより行った。上記仕様のもとに設計および試作を行った。試作機完成後、実動テストを行い設計仕様を満足していることを確認した。
|