1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09558119
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
岡崎 正之 広島大学, 歯学部, 教授 (30107073)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 靖弘 広島大学, 歯学部, 助手 (90281162)
野村 雄二 広島大学, 歯学部, 助手 (80218370)
若狭 邦男 広島大学, 歯学部, 助教授 (00136095)
坂本 清子 大阪産業大学, 教養部, 講師 (50268249)
山口 俊郎 大阪大学, 産業科学研究科, 助手 (40167698)
|
Keywords | 生体結合 / アフィニティー / Mg含有アパタイト / リン酸エステル / 骨セメント |
Research Abstract |
最近、高齢化に伴い骨粗鬆症、骨折等による骨代替材料の要望が高まっており、人工関節や骨頭のルーズニングは深刻な問題としてクローズアップされている。いかにして耐久性のある、しかも生体親和性の高い骨セメントを開発するかが緊急の課題である。我々は、幸いにも硬組織代替材料としてのアパタイト合成の手法を蓄積しており、有機合成に関する官能基の修飾についてもかなりの経験がある。本研究では、従来は機械的に混合しているだけで、十分な耐久性が得られていなかったアパタイト複合体に対し、生体触媒として知られるMgをその表層に配し、これを介在させることにより無機・有機結合力の向上を図ると共に、さらにリン酸エステルを導入し、無機・有機の界面結合にアフィニティー生体結合の概念を取り入れ、生体親和性良好な新規機能性骨セメントの開発を目指した。 Mgを付与した結晶性と化学組成が骨アパタイトに類似した炭酸アパタイトを合成し、X線回折、化学分析により同定したところ、Mg含有炭酸アパタイトの生成が確認できた。この炭酸アパタイトとリン酸エステルを種々の割合で混合し複合体を試作し、力学的最適化を試みたところ、残念ながらまだ生体骨の強度にまでは達していない。今後、さらに触媒法・光重合法・レーザー照射法を試み、カ学的特性について検討していきたいと考えている。なお、ラットに試作骨セメントを埋入れし、経時的な生体親和性を観察したところ、比較的良好な生体親和性を示した。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] Okazaki,M.: "Functionally graded fluoridated apatites."Biomaterials. 20. 1421-1426 (1999)
-
[Publications] Okazaki,M.: "Synthesis of functionally graded CO_3apatite as surface biodegradable crystals."Biomaterials. 20. 1073-1078 (1999)
-
[Publications] Nakahira,A.: "Novel synthesis method of hydroxyapatite whiskers by hydrolysis of α-tricalcium phosphate in mixtures of water and organic solvent."J Am Ceram Soc. 82. 2029-2032 (1999)