1998 Fiscal Year Annual Research Report
地方小都市における高齢者の社会的支援ネットワークの構造
Project/Area Number |
09610182
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
野邊 政雄 岡山大学, 教育学部, 助教授 (90218347)
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Keywords | 社会的ネットワーク / 高齢者 / 高梁市 |
Research Abstract |
平成9年度に高梁市で民生委員に依頼し、65歳以上80歳未満の高齢女性を対象に社会的支援ネットワークに関する面接調査をおこなった。平成10年度では、学生を雇用してアンケート調査の回答をコーディングし(数字に置き換え)、業者に依頼してそれをコンピューターに入力した。そして、約500人分のデータを入力することができた。その後、データの入力ミスを訂正する作業をおこなった。ところで、調査員が聞きもらした質問のある調査票が多くあったので、そうした回答者約100人を野邊が再訪問し、そうした質問を尋ねた。野邊が再訪問した回答者のうち、協力的な高齢者5人にインテンシブな面接調査をおこなった。さらに、平成9年度に調査を担当してくれた民生委員にそれぞれの地区における高齢者の実状を聞き取り調査した。 さて、高梁市役所の職員、町内会長、商工会の職員などに聞き取りをおこなった。また、調査地である高梁市の人口動態、産業構造、職業構造を国勢調査の報告書や「岡山県統計年報」で調べた。これらにもとづいて、「高梁市についての研究ノート」という論文を執筆し、岡山大学教育学部の紀要に発表した。統計資料と高梁市で間き取り調査をして分かったことは、高梁市は市街地(伯備線の高梁駅周辺)と農村部から成りたっていて、高齢者の生活も両者のあいだでかなり異なっているということであった。だから、アンケート調査のデータの分析も、市街地と農村部に分けて集計した方がよいと思われる。
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