1998 Fiscal Year Annual Research Report
現代日本社会における脱呪術化の程度と学歴,職種との関係について
Project/Area Number |
09610206
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
宇都宮 京子 東洋大学, 社会学部, 助教授 (90266990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲木 哲郎 東洋大学, 社会学部, 教授 (90011361)
竹内 郁郎 東洋大学, 社会学部, 教授 (10013038)
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Keywords | 合理化 / 非合理性 / 脱呪術化 / 迷信 / 伝統 / 非科学性 / 呪術的行為 / 儀礼 |
Research Abstract |
今年度は、人々が実際にどのような「呪術的」意識をもっていたり、その行為を行っていたりしているかを調査した。昨年度中に行った関連文献の検討結果や、聞き取り調査と簡単なアンケート調査の結果に基づいて、以下のような項目について、質問紙法で調査を行うことにした。 1.呪術的行為・思考に対する態度 2.社会観 3.宗教的感情 4.現実生活状況 5.パーソナリティ要囚 6.ライフヒストリー 1.については、初詣、おみくじ、北枕、家の方角、厄年、たたり、超能力、臨死体験など、伝統的慣習や宗教的慣習を含む非科学的あるいは非合理的と判断される可能性の高い項目について質問した。2-6は、その考え方や態度に影響を与えていると思われる説明変数についての質問である。 調査方法については以下のように行った。 1.サンプリング クォータ法 2.調査地点 杉並区(山の手)と荒川区(下町) 3.サンプル数 300(各地点 150ずつとし、かつ年齢を20-30歳代、40-50歳代、60歳以上に3区分して、50ずつ配布) なお、調査は留め置きの形態で行い、回収率は100%となるようにした。 初めの予定では、職種別の各グループにアンケート調査を行うつもりであったが、予算等の関係により、上述のような方法に変更した。現在、単純集計、クロス集計の結果はすでに出ており、分析を進めている。 今までの分析結果として、非合理的と一般的に分類できる項目は、人々の受容態度に基づいていくつかのグループに分けられること、および、項目により、性別、年代、学歴との関係で、その回答内容の傾向に差があることがわかってきた。
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