1997 Fiscal Year Annual Research Report
グループホームに住む高齢知的障害者の生活実態及び支援に関する研究
Project/Area Number |
09610229
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Institute for Developmental Research, Aichi Human Service Center |
Principal Investigator |
島田 博祐 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 社会福祉学部, 研究員 (40280812)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三田 優子 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 社会福祉学部, 研究員 (20261208)
渡辺 勧持 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 社会福祉学部, 部長 (00090423)
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Keywords | 知的障害者 / 高齢化 / 体力 / 適応行動 / 生活支援 / 地域生活 |
Research Abstract |
平成9年度は、グループホーム・通勤寮等で地域生活を営む40歳以上の高齢知的障害者及び入所施設に居住する同対象者の加齢に伴う状態像の把握を目的に体力面・適応行動面に関する調査を実施した。体力面に関する調査に関しては、課題として高齢者向け検査である「AAHPERD式体力テスト」の5課題(長座体前屈・バランス歩行・缶置き換え作業・腕屈伸作業・804m急歩)と他の4課題(握力・背筋力・開眼片足立ち・反応時間)及び体位の測定を行った。結果として、高齢知的障害者内においては、年齢間による差よりも障害程度、性別による差が大きいこと、健常者との比較に関しては、各課題で60歳以上の高齢健常者の基準値を下回るものが多く、大半の者が40歳~50歳段階で体力的に顕著な老化が進行している可能性が示唆された。本結果は平成10年7月の「日本老年社会科学会第40回大会」にて発表予定であり、追加データを加え研究誌への投稿を計画している。適応行動面につては、適応行動尺度成人版(ABS)及び自主制作の知的障害者の高齢化に関する調査票を用いた。結果は現在整理中で、平成10年9月の「日本特殊教育学会第36回大会」に発表予定である。また研究誌への投稿も計画している。 平行して実施したアルツハイマー病による急激な退行を示したダウン症者に関する事例研究に関しては、自立機能、身体機能面の低下が健康維持、介護面での困難化を招いていること、一方、社会性は比較的維持され、自閉性の高まりを除き、他の問題行動は認められないこと、環境変化によるストレスが状態像の悪化と関連する可能性があること等が示唆された。本結果は平成10年3月の「日本発達心理学会第9回大会」にて発表予定である。なお次年度以降は知的障害者自身へのヒアリング調査の実施を計画している。
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Research Products
(1 results)