1999 Fiscal Year Annual Research Report
日本近代文学・思想史の実証的研究-大正教養主義における倉田百三を中核として-
Project/Area Number |
09610441
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
槇林 滉二 広島大学, 文学部, 教授 (90033498)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾西 康充 三重大学, 人文学部, 講師 (70274032)
岩崎 文人 広島大学, 学校教育学部, 教授 (70098705)
相原 和邦 広島大学, 教育学部, 教授 (40084115)
|
Keywords | 倉田百三 / 大正教養主義 / 綱島梁川 / 西田幾多郎 / 白樺派 / 新しき村 |
Research Abstract |
本年度は平成9年度から三年計画で始まった本研究の第三年目に当たり、全体のひとまずの総括・整序を企図した。すなわち、一、二年度に行って来た基礎資料の収集をふまえて、更なる資料収集とその解読、その整理と報告を一つの課題とした。そして、それらのうえにたち、倉田百三及び大正教養主義の文学や思想の考察に入った。具体的には、以下の通りである。 1、倉田百三文学観(庄原市)における調査 当館所収の書簡、原稿、軸物類の整理とその報告。 a,「倉田百三文学館所蔵〈倉田百三関係資料〉-翻刻と紹介(二)-」として昨昨年に続き『内海文化研究紀要』に掲載予定。 b,更に、その(一)(二)にあわせて、それらに収載できなかった資料類を加えて、『倉田百三文学館所蔵〈倉田百三関係資料』と題する報告書を作成する。 ほぼ、その策定を終え、近日中には刊行予定。 2、倉田百三の文学や思想の整理。 裏面に記したように、二つの関係論稿を作成、発表。 3、網島梁川記念室(岡山県上房郡有漢町)における調査。 当室所収の関係書簡・文書類はきわめて難解であり、解読に思いの外時間がかかり、その報告は、今少し遅れる。しかし、後日報告予定。 以上が現段階での研究実績である。大正教養主義全体にかかわる総括はこれらの基本調査をふまえて、以降、継続して研究していきたい。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 岩崎文人: "倉田百三の小説のために"備北文学. 2号. 5-9 (1999)
-
[Publications] 槙林滉二: "倉田百三の文学とその思想"備北文学. 2号. 1-5 (1999)
-
[Publications] 相原和邦、岩崎文人、尾西康充、槙林滉二: "倉田百三文学館所蔵〈倉田百三関係資料〉-翻刻と紹介(二)-"内海文化研究紀要. 28(印刷中). (2000)
-
[Publications] 相原和邦、岩崎文人、尾西康充、槙林滉二: "倉田百三文学館所蔵〈倉田百三関係資料〉"私家版. (印刷中). (2000)