会計基準設定プロセスに対する国際的資本市場の影響に関する研究

1997 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 09630130
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
• Research Institution: Shizuoka University
• Principal Investigator: 佐藤 誠二 静岡大学, 人文学部, 教授 (10170755)
• Keywords: 会計基準 / 国際的資本市場

Research Abstract

平成9年度の研究は、日独の会計基準の設定と改編に対する国際的資本市場の影響分析の実施の全段階として、特にドイツの会計基準の設定プロセスに関する公開資料の収集を行い、追加的に、ドイツのミュンスター大学のベトゲ教授にレビューを海外出張の際に受けた。それとともに、我が国の会計基準の改編動向に関して、国内における監査法人、公認会計士協会、大学研究者、企業等へのヒヤリング調査を行い、日独制度比較の観点から、理論的整理を行った。
さらに、ドイツ企業の国際的資本市場におけるエクィティファイナンス活動の実態についても、既存のデータベースを利用しながら、第一段階のデータ処理として、集計の作業も実施してある。これら一連の平成9年度の研究実績については、その一部を『ドイツ会計基準の探求』(森山書店)の著書に組み入れて、平成10年2月に出版・公表してある。本著は、主として、ドイツ商法会計制度における1980年代から現在にかけての会計基準の改編プロセスを資本市場の国際化との関係で論じたものである。本課題研究の理論的基礎を形成するものであるが、その他の平成9年度における研究実績に関しては、既にデータベース化しており、順次、静岡大学紀要『経済研究』において発表予定である。

Research Products

• [Publications] 佐藤誠二: "ドイツにおける会計の認識領域の拡大" 会計における将来予測要素の導入・拡大の研究(日本会計研究学会スタディグループ報告書). 75-83 (1997)
• [Publications] 佐藤誠二: "会計基準の探究" 森山書店, 264 (1998)