1999 Fiscal Year Annual Research Report
会計制度・会計実務の国際比較方法-相違の大きさと調和化の程度の測定
Project/Area Number |
09630135
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
徳賀 芳弘 九州大学, 経済学部, 助教授 (70163970)
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Keywords | 会計環境 / 国際比較 / 国際会計 / 国際的調和 / 調和化の測定 / 比較方法 |
Research Abstract |
科学研究費補助金の交付を受けた期間において、会計の比較方法に関して以下のような成果があった。 国によって会計の何がどのように相違しているのかを析出するという課題に対して、会計の何がどのように相違しているのかという分析から出発し、会計ルールの分析では明らかにすることができない「実際に行われている会計」における相違への接近を試みた。 まず、「何がどのように相違しているか」という課題に関しては、会計ルールに関して、(1)認められている会計方法、(2)認められている形式的弾力性(選択肢)、および(3)認められている実質的弾力性(利益可変領域の大きさ)において国による相違が観察できる。また、会計実務に関して、(4)ルールの遵守度、(5)ルールの利用度、(6)会計方法選択、および(7)会計ルールの使われ方、において相違を確認することができた。 次に、上記の分析を一歩進めて、「どの程度相違しているか」という課題に取り組んだ。項目ごとの会計ルールの文言や実際の処理をどのように詳細に調べてみても、それらの総合的帰結としての資本・利益数値がどの程度相違しているのかは知ることができないため、2つの方法を用いて解明を試みた。(1)実際に各国の企業が作成した会計データを用いて行う方法と(2)一定の取引モデルを設定しそれを各国の会計制度の枠内でシミュレートして相違を浮き彫りにする方法である。前者に関しては、日米企業の会計データを材料として、日米企業が同一の会計方法を用いて利益計算を行った場合の利益数値と日米で実際に計算された利益数値との比較を行った。このような比較をとおして、これまで、「保守的である」あるいは「非常に保守的である」と叙述的に説明されてきたものが、例えば、平均的米国企業が利益数値を100計算する場合に、平均的日本企業は80と計算するというように定量化(指標化)されることによって、より精緻な比較が可能となった。
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[Publications] 徳賀芳弘: "アングロ・アメリカン型会計基準導入の日本的形態"日本会計研究学会スタディ・グループ『会計理論の総合的研究』. 159-170 (1997)
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[Publications] 徳賀芳弘: "会計測定値の比較可能性"『国民経済雑誌』(神戸大学経済経営研究所). 第178巻第1号. 49-61 (1998)
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[Publications] 徳賀芳弘: "国際会計基準と日本の会計基準"興津裕康編著『財務会計システムの研究』. 214-227 (1999)
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[Publications] 徳賀芳弘: "負債評価論の展望"醍醐聰編著『国際会計基準と日本の会計基準』. 13-24 (1999)
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[Publications] 徳賀芳弘: "負債・資本会計のアポリア"醍醐聰編著『国際会計基準と日本の会計基準』. 123-127 (1999)
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[Publications] 徳賀芳弘: "国際会計の部:最近の研究の動向"津守常弘編『現代会計の国際的動向』. 203-215 (2000)
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[Publications] 徳賀芳弘: "『国際会計論』"中央経済社. 271 (2000)