1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09640102
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
芥川 一雄 静岡大学, 理学部, 助教授 (80192920)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 義武 大阪市立大学, 理学部, 講師 (20271182)
納谷 信 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 助教授 (70222180)
中西 敏浩 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 助教授 (50701546)
久村 裕憲 静岡大学, 理学部, 助手 (30283336)
佐藤 宏樹 静岡大学, 理学部, 教授 (40022222)
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Keywords | 山辺不変量 / Seiberg-Witten方程式 / Schottky群 / スペクトル距離 / モジュライ空間 / 離散群 / CR構造 / アーベル微分 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度に引き続き、多様体上の幾何構造と位相不変量の大域解析を目標として、各自以下の研究成果を得た。 芥川: コンパクト4次元多様体上のSeiberg-Witten理論、スピン-c幾何・解析およびその山辺不変量やケーラー曲面への応用等の総合的研究を行った。さらに、今後の研究戦略の明確な方向付けを行った。 佐藤: (1)種数2の実型古典的Schottky群を8種類に分類し、それらの群のなすSchottky空間の形状および基本領域を求めた。(2)Jorgensen数およびJorgensen群の研究を行った。 久村: コンパクト多様体の上のリーマン計量と正のC^∞関数の組全体に熱核を使って距離を導入し、そのコンパクト性、族の閉包の性質、固有値との関係などを調べ、また、それをいくつかの例に応用し研究した。 中西: 位相的有限型2次元双曲的軌道体のTeichmuller空間の実解析的理論についての研究を行った。1つの位相的有限型曲面上の標識(marking)付き双曲的計量のなすTeichmuller空間は、曲面上のいくつかの閉曲線の組を適切に与えたとき、それらが定める測地弧長関数によって実解析的にパラメトライズされる。このパラメータによるTeichmuller空間の実代数曲面としての具体的な表現を与え、写像類群の表現、Teichmuller空間のWeil-Petersson幾何の問題に応用した。 納谷: 階数1の対称空間の離散変換群の不連続領域上に定義される標準的計量の研究を行なった。とくに、CR構造、擬エルミート構造の四元数的類似を定式化し、標準的計量の研究に応用した。 橋本: アーベル微分の定める幾何構造について調べてきたが、さらに曲面の射影構造のモノドロミーの縮小という観点から、定平均曲率曲面の表現公式との関連について考察した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Akutagawa: "Spin^C geometry,the Seiberg-Witten equations and Yamabe invariants of Kahler surfaces" Interdisciplinary Infromation Sciences. (印刷中).
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[Publications] H.Sato: "Jorgensen's inequality for classical Schottky groups of real type" Journal of the Mathematical Society of Japan. 50. 945-968 (1998)
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[Publications] A.Kasue, H.Kumura and Y.Ogura: "Convergence of heat kernels on a compact manifold" Kyushu Journal of Mathematics. 51. 453-524 (1997)
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[Publications] M.Naatanen and T.Nakanishi: "Weil-Petersson areas of the moduli space of tori" Results in Mathematics. 33. 120-133 (1998)
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[Publications] H.Izeki and S.Nayatani: "Canonical metric on the domain of discontinuity of a Kleinian group" Seminaire de theorie spectrale et geometrie. 16. 9-32 (1998)
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[Publications] Y.Hashimoto and H.Ohba: "Cutting and pasting of Riemann surfaces with Abeian differentials,I" International Journal of Mathematics. (印刷中).