1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09640104
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石井 亮 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10252420)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松澤 淳一 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00212217)
深谷 賢治 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30165261)
河野 明 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00093237)
原田 雅名 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80181022)
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Keywords | ノビコフ予想 / 離散群 / 作用素環 |
Research Abstract |
平成11年度においては、平成10年度に引き続き、局所コウミング群についての考察を行い、ノビコフ予想に対するアプローチを行った.特に、作用素環論的手法と、幾何学的な構成法を組み合わせて、無限次元CW複体上でのベクトル束のK群を構成することを試みた. また、多項式環と有限群の接合積上の安定加群のモデュライ空間についての考察も行った.これは、中村氏によって考察されたG-ヒルベルトスキームを一般化したものである.特に、3次特殊線形群の可換部分群に対する場合に、その正則表現に対応するモデュライ空間が、商特異点のクレパント・レゾリューションであることが、証明できた.中村氏の証明は、トーラスの作用に関する固定点を分類し、その結果を用いてZariski接空間等を調べる、というものであった.ここでは、固定点の分類は使わず、固定点に対応するquiverの表現の、安定性に相当する性質を調べることにより、上記の結果を得た.これにより3次元商特異点のさまざまなクレパント・レゾリューション相互の関係が明らかになると期待される.その後、Bridgeland,King,Reid氏によって中村氏の結果の非可換群の場合への一般化が行われた.Bridgeland氏らの議論においては、Fourie-向井変換を用いて導来圏についての情報を得る、というところが主要なアイデアであった.そこでFourie-向井変換を用いた議論をこれまでに知られているような場合に適用してみると、これは大いに有効な議論であることがわかった.多項式環と有限群の接合積上の安定加群のモデュライについても、G-ヒルベルトスキームの場合と同様な議論が成り立ち、群の可換性の条件がなくてもクレパント・レゾリューションであることがわかった.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] A.Ishii: "Versal deformation of reflexive modules over rational double points"Mathematische Annalen. (掲載予定).
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[Publications] J.Matsuzawa,A.Omura: "Blow-ups of P^2 and root systems of type D"Journal of Mathematics of Kyoto University. 39 4. 725-761 (1999)
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[Publications] A.Kono: "4-manifolds X over BSU(2) and the corresponding homotopy type Map(X,BSU(2))"J.Pure and Appl.Algebra. (掲載予定).
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[Publications] A.Kono: "Adjoint action of finite loop space II"Proc.Roy.Soc.Edinburgh Sect.A. 129(掲載予定).
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[Publications] K.Fukaya: "Arnold conjecture and Gromov-Witten invariant"Topology. 38. 933-1048 (1999)
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[Publications] T.Kato: "Asymptotic Lipschitz maps,combable groups and higher signatures"Geometric and Functional Analysis. (掲載予定).