1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09640205
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Research Institution | Department of Mathematics, Kumamoto University |
Principal Investigator |
木村 弘信 熊本大学, 理学部, 教授 (40161575)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 和夫 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (40011720)
山田 光太郎 熊本大学, 理学部, 助教授 (10221657)
原岡 喜重 熊本大学, 理学部, 助教授 (30208665)
河野 實彦 熊本大学, 理学部, 教授 (30027370)
八牧 宏美 熊本大学, 理学部, 教授 (60028199)
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Keywords | 一般超幾何関数 / de Rham 理論 / ガンマ関数 / flat basis / 二次関形式 / 交点数 |
Research Abstract |
本研究においては,主に一般超幾何関数に関連する問題の研究を行った。具体的な成果は以下のとおりである。 ● 原岡は,2×(n+1)行列の空間Mat(2,n+1)のZariski開集合Z_<2,n+1>上で定義された一般超幾何関数のにたいする二次関係式を求めた。ガンマ関数Γ(χ)に対しては関係式Γ(χ)Γ(1-x)=π/(1-x)=π/sinπχが知られており,重要な関係式である。Z_<2,n+1>上の一般超幾何関数は,n=2の一つの場合としてガンマ関数を,さらにn=3の場合に,一変数特殊関数の主なものを含んでいる。上記の二次関係式はこのガンマ関数にたいする関係式を拡張したものである。用いた方法は,一般超幾何関数に対する合流という極限操作である。 ● 本村は,Z_<2,n+1>上の一般超幾何関数の積分表示をde Rham理論の枠組みで理解したときのcohomology群にたいする交点数を具体的に計算した。homology群に対する交点数が計算とあわせて,原岡の二次関係式がde Rham理論の枠組みで捉えられる。Key pointはcocylceを表す一次微分形式が極を持つ点Α型の単純特異点のJacobi環のflat basisと同様の性質をもつことである。 ● 河野は一般超幾何関数と深く関わっている古典的な超幾何関数達やその拡張を与えるOkubo typeの方程式にたいして,モノドロミー群,漸近展開やストークス係数の決定など大域的性質の研究をまとめた本を出版した。 ● 八牧は,有限群に関する研究を行った。この研究は,微分方程式のモノドロミー群,Picard-Vessiot群の有限部分群の存在,非存在を調べるときに一般超幾何関数の研究において重要な役割を果たすと思われる。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] N.Chigira,N.Iiyon & H.Yamaki: "Non-abelian Sylous subgroups of finite groups of even order" ERA Amer.Math.Soc.4. 88-90 (1998)
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[Publications] G.Chen,N.Chigira & H.Yamaki: "Finite groups with metacyclic automorphism groups" Northeast. Math. J.14. 5-8 (1998)
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[Publications] Y.Haraoka: "Quadratic relations for confluent hypergeometric functin on Z_<2,n+1>" Funkc.Equrac.42. (1999)
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[Publications] 河野 實彦: "微分方程式と数式処理" 森北出版株式会社, 313 (1998)
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[Publications] 河野 實彦: "Global Analysis in Linear Differential EQuations" Kluwer Academic Publishers, (1999)