1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09640230
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Daido Institute of Technology |
Principal Investigator |
瀬川 重男 大同工業大学, 工学部, 教授 (80105634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中井 三留 大同工業大学, 工学部5, 客員教授 (10022550)
成田 淳一郎 大同工業大学, 工学部, 講師 (30189211)
上田 英靖 大同工業大学, 工学部, 助教授 (20139968)
多田 俊政 大同工業大学, 工学部, 教授 (90105635)
今井 英夫 大同工業大学, 工学部, 教授 (00075855)
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Keywords | リーマン面 / 正値調和関数 / 定常シュミレ-ディンガー方程式 / ピカ-ル次元 / 有理型関数 / 一意性定理 / 有界正則関数 / コロナ定理 |
Research Abstract |
研究課題について、(1)リーマン面上の正値調和関数空間の構造とリーマン面の理想境界に関する研究、(2)ピカ-ル原理、即ち孤立特異点近傍で定義された定常シュレティンガー方程式の正値解空間の構造に関する研究、(3)値分布論における有利型関数についてのある種の補間問題の解の存在と一意性に関する研究、(4)平面領域またはリーマン面におけるコロナ定理および有界正則関数による点分離に関する研究、以上4つのテーマに関する研究を行い、本年度は、以下の結果を得た。(1)瀬川は(神直人(学習院大)、正岡弘照(京都産大)との共同研究)、リーマン面の有限葉有界被服面の倉持境界について調べ、基底面の境界点が極小境界点であるときかつそのときに限りその境界点の上に被服面の極小境界点が存在することを示し、更に、細位相の概念を用いて、基底面の極小境界点上にある被服面の極小境界点の個数の判定法を与えた。また、マルチン境界に関する同様の結果を使って、基底面上の正値調和関数空間と被服面上のそれとが一致する条件を調べた。(2)多田・中井は、双曲型領域(一般符号測度をポテンシャルとするシュレティンガー方程式に関するグリーン関数が存在する領域)の大きさについての非極大性の予想の正否を調べ、連続領域の場合に予想が成立することを示した。(3)上田は、3つの有利型関数とそのzero-one-pole集合に関する有名なネヴァンリンナの定理を拡張した。更に、この結果を使って、有利型関数のzero-one-pole集合がある意味で疎であることを示した。(4)成田は、リーマン面上の正則関数から成る代数がかなり小さい点集合上で点分離するならば、面全体を弱点分離することを示した。例えば、開集合からなる近似例があって各開集合の境界の近傍上の点分離から、面全体での弱点分離が従うことを示した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 神直人, 正岡弘照, 瀬川重男: "有限葉非有界被覆面の倉持境界" 数理解析研究所講究録. 1016. 166-171 (1997)
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[Publications] H.Masaoka and S.Segawa: "Harmonic dimension of covering surfaces and minimal fine neighborhood" Osaka J.Math.34. 659-672 (1997)
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[Publications] M.Nakai and T.Tada: "Picard principle for negative planar potentials" Math.Ann.308. 319-332 (1997)
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[Publications] M.Nakai and T.Tada: "A form of classical Liouville theorem" Proc.Japan Acad.73. 166-167 (1997)
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[Publications] I.Laine, H.Ueda et al.: "Research reports of the Nevanlinna theory and its applications I" Rep.Res.Nippon Inst.Tech.27. 113-155 (1997)
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[Publications] 成田淳一郎: "Separation and week separation on Riemann surfaces" Hokkaido Math.J.(掲載予定).