1998 Fiscal Year Annual Research Report
超音速流れ場で発生した先端渦の斜め衝撃波通過による崩壊の非定常挙動に関する研究
Project/Area Number |
09650214
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Research Institution | Kitakyushu National College of Technology |
Principal Investigator |
樫村 秀男 北九州工業高等専門学校, 制御情報工学科, 教授 (00044397)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安信 強 北九州工業高等専門学校, 制御情報工学科, 講師 (70239771)
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Keywords | 圧縮性流れ / 渦 / 衝撃波 / 可視化 / 超音速噴流 |
Research Abstract |
本年度の研究では,超音速流れ場内で発生した先端渦とくさび面上で発生した斜め衝撃波の干渉による流れ場の挙動の変化を実験的に調べた. 1. シュリーレン法による流れ場の可視化により,ボルテックスジェネレータにより発生した超音速流れ場内での先端渦がくさび面上から発生した定在斜め衝撃波を通過することによって,斜め衝撃波の変形が生じる現象をとらえることができた.斜め衝撃波の屈折角度に対して,ボルテックスジェネレータの位置や流れ場の条件との関連を明らかにするとともに,斜め衝撃波の背後に圧縮波を含む複雑な波動システムの形成が観察されることを確認できた. 2. 渦と斜め衝撃波との三次元的な干渉場をとらえるために,くさび面上の温度分布をコレステリック感温液晶シートを用いて計測する方法を確立した.画像処理システムを併用したこの方法によれば,くさび壁面上の温度分布の等温度線を詳細に精度よく描くことができる. 3. くさび壁面上の温度分布の計測から,斜め衝撃波との干渉による渦の影響がくさび面壁上に及ぼす影響を明らかにした.その結果,渦が斜め衝撃波を通過することにより,くさび壁面上には渦がない場合には見られなかった温度変化領域が確認された.渦崩壊の定量的考察を行うのに,この温度変化領域に着目することが有効な方法であることが確認できた.
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[Publications] 安信 強,他2名: "渦と干渉する超音速噴流中の斜め衝撃波の変形" 日本機械学会流体工学部門講演会講演論文集. 98・15. 349-350 (1998)
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[Publications] 樫村秀男,他2名: "斜め衝撃波と渦との干渉により生じる衝撃波の変形" 北九州工業高等専門学校研究報告. 32. 83-86 (1999)
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[Publications] 小林稔道,他2名: "超音速噴流との干渉によって生じる傾斜壁面上の温度分布" 日本機械学会中国四国支部講演論文集. 995・1. 147-148 (1999)
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[Publications] 宮副久美,他2名: "定在する斜め衝撃波と渦との干渉により生じる流れ場の特性" 日本機械学会中国四国支部講演論文集. 995・1. 269-270 (1999)