1997 Fiscal Year Annual Research Report
剥離を伴う流れと熱伝達の直接シミュレーションおよび乱流モデルの構築に関する研究
Project/Area Number |
09650218
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
太田 照和 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00006678)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 浩行 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40221668)
|
Keywords | 剥離流れ / 再付着流れ / 乱流熱伝達 / 直接シミュレーション / 乱流モデル / 鈍頭平枝 |
Research Abstract |
鈍い前縁を有する平板まわりの剥離と再付着を伴う流れおよび熱伝達に関する直接数値シミュレーションを行ったきた。これまでに得られている結果を要約すると次のようになる。 1.二次元流れにおいては、レイノルズ数1000、プラントル数0.7の場合についてシミュレーションを行い、せん断層の巻き上りによって渦が生成され、合体・成長しながら大規模渦へと成長し、再付着領域よりほぼ周期的に放出されること、瞬間ヌセルト数の極大値は大規模渦構造の下部で生じる。 2.時間平均再付着点のわずかに上流に時間平均ヌセルト数の最大値が存在する。 3.瞬間ヌセルトの極大値は、その位置が下流に移動しながら増加し、再付着点近傍で最大値に達した後、下流に移動しながら減少する。 4.三次元流れに関しても、1と同一条件のもとでシミュレーションを行い、せん断層の巻き上りによって渦が生成され、合体・成長しながら三次元的な大規模渦へ生長し、比較的低いレイノルズ数にもかかわらず強い三次元性を示し、放出された渦はヘアピン構造で熱輸送機構に大きく寄与する。 5.二次元シミュレーションではスパン方向流れが無視されることにより、渦の影響が過大に評価され、変動量を大きく見積るが、三次元シミュレーションにより、それらは大幅に改善され、実験値との一致も良好なものとなる。 6.平均ヌセルト数の最大値位置は時間平均再付着点と一致し、そこではヌセルト数のrms値が極大値を示す。再付着点近傍で最大値に達し、下流に向かい減少する。
|
-
[Publications] 岡本 隆太・太田 照和: "鈍頭平板周りのはく離・再付着乱流のLarge Eddy Simulation" 日本機械学会論文集B編. 63・605. 175-181 (1997)
-
[Publications] 岡本 隆太・太田 照和: "鈍頭平板まわりの乱流熱伝達のLarge Eddy Simulation" 日本機械学会論文集B編. 63・608. 1344-1350 (1997)
-
[Publications] M.Nakajima, T.Ota et al.: "Numerical Simulation of Unsteady Flew and Heat Transfer Around a…" Transport Phenomena in Thermal Sci.&Process Eng.233-237 (1997)
-
[Publications] 太田 照和・中島 円・柳岡 英樹: "平面上突起物まわりの二次元非定常流れと熱伝達の数値解析" 日本機械学会論文集B編. 64・617. 226-231 (1998)