1997 Fiscal Year Annual Research Report
ファイバ集積型マイクロ光スイッチの作製とメカニズムの解明
Project/Area Number |
09650339
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
花泉 修 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80183911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 尚 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (30261572)
川上 彰二郎 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (10006223)
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Keywords | 歪み格子 / 多重量子井戸 / MBE / DBRミラー / 共振 / 選択エッチング / InGaAs / InGaAlAs |
Research Abstract |
本年度はサンプルの作成法の改善に重点をおいて研究を行った。 1.IIIVヘテロ構造サンプルの作成 MBE装置で,井戸層がInGaAs,障壁層がInGaAlAsから成る歪み格子多重量子井戸(MQW)の成長条件の最適化を図った。井戸層の圧縮歪みを障壁層の伸張歪みで補償しながら厚いMQWを成長させるためにはMBE材料のフラックスを成膜の間一定に保つことが重要で,このための条件の探索を行った。80〜150周期に及ぶ歪み格子MQWの成長を行い,歪み緩和がないことを確認することができた。X線回折や分光透過特性による評価を行い,MQWの厚膜化による欠陥が生じていないことも確認した。 2.共振型構造の設計・作成 共振型構造とすることで,シングルパスにおける小さな作用を,波長帯域を大きく損なわずに増幅させることができる。設計に基づいて,ミラーの構成方法の最適化を図った。 (1)DBR(分布ブラッグ反射型)ミラーを用いるもの 連続してエピタキシャル成長ができるという利点があるが,従来は,基板側の厚いミラーのために,厚いMQWを成長させた時に歪み緩和が起きやすいという欠点があった。本年度は,より屈折率の大きいInGaAlAsをDBRミラーの構成材料とすることでトータルの厚さを従来の80%程度にすることができ,歪み緩和のないサンプルを成長させることができた。 (1)InP基板を除去してミラーとするもの InP基板を除去することで,構造を簡単にし,厚膜化プロセスにおける欠陥を低減することができる。これに必要なInP基板の選択エッチングの条件をほぼ確立することができた。
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[Publications] 川上 彰二郎: "Si/SiO_2系サブミクロン周期3Dフォトニック結晶の作製と観察" 電子情報通信学会論文誌 C-I. J80C-I,6巻. 296-297 (1997)
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[Publications] S.Kawakami: "1D,2D,and 3D photonic periodic dielectric microstrnctures : fabrication processes and propagation characteristics" OECC‘97. 8C1-2. 44-45 (1997)
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[Publications] 土岐 和啓: "光励起MQW面型光増幅器の作製と評価" 応用物理学会秋季学術講演会. 3a-ZC-7. 1107 (1997)
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[Publications] 瀬高 隆裕: "半導体面型光増幅器の加工と評価" 電気関係学会東北支部大会. 1D-3. 111 (1997)
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[Publications] 土岐 和啓: "光励起MQW面型光増幅器" 電子情報通信学会 レーザ・量子エレクトロニクス研究会. LQE97-145. 7-12 (1998)
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[Publications] 佐藤 尚: "積層形偏光分離素子の2次元光回路へのハイブリッド集積" 電子情報通信学会論文誌C-I. J81-C-I 2巻. (1998)