1997 Fiscal Year Annual Research Report
構造のインテリジェント化による耐震性能向上と光ファイバーによる内部損傷評価
Project/Area Number |
09650519
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
大島 俊之 北見工業大学, 工学部, 教授 (00003210)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
すぎ本 正信 フジエンジニアリング, 調査・設計部, 部長
金子 孝吉 専修大学北海道短期大学, 教授 (70001344)
当麻 庄司 北海学園大学, 工学部, 教授 (40155502)
山崎 智之 北見工業大学, 工学部, 助手 (20158140)
三上 修一 北見工業大学, 工学部, 助教授 (30113715)
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Keywords | インテリジェント・ブリッジ / 耐震性能 / 光ファイバーセンサー / 内部損傷評価 / 免震構造 / ER流体 / セミアクティブ制震 / 振動制御 |
Research Abstract |
構造減衰をアクティブに制御できるER(Electro Rheological)流体を用いた装置を試作した。平成10年度はこの装置を用いた振動実験を行い制振性能を実証する。また鉄筋コンクリート中に光ファイバーセンサーを埋設して、構造内部のひずみ分布をインテリジェントに検出するための実験を実施した。この光ファイバーセンサーの活用は先端材料技術を構造診断に用いるもので、次世代の橋梁技術であるインテリジェント・ブリッジに発展する。実験結果から従来得ることができなかった異形鉄筋周辺のコンクリート自身のひずみ分布が得られ、鉄筋周辺の付着構造を解明する手がかりが得られた。 さらに橋脚の剛性軟化を考慮した非線形弾塑性応答の地震時シミュレーションを実施するとともに、インテリジェント化することによる制震効果を評価するための検討を行った。さらに実際に設計されたコンクリート曲線橋に免震支承を適用して、大地震時にインテリジェントに耐震性を確保できることを確認した。また低温条件における免震性能を確認するため、大低温室において-30℃まで環境温度を低下させて免震装置の振動試験を行うとともに、免震装置内部に設置したセンサーにより、内部のひずみや温度変化をインテリジェントに測定した。また等価剛性や等価減衰定数の経時的な変化もオンラインで測定した。これによりインテリジェント・ブリッジの実用性を確かめることができた。 光ファイバーセンサーを用いることにより、材料中にひび割れが発生しても内部変形を測定することができ、構造のインテリジェント化に有効であることも確かめられた。
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[Publications] 大島俊之 他: "低温条件における免震装置の機能確認実験" 構造工学論文集. 44A. 753-760 (1998)
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[Publications] 大島俊之 他: "光ファイバーセンサによる鉄筋コンクリート構造のモニタリングに関する研究" 土木学会年次学術講演会. 53(発表予定). (1998)
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[Publications] 大島俊之 他: "鋼板巻立てRC橋脚の打撃による振動特性変化と損傷評価" 土木学会北海道支部論文報告集. 54(A). 288-291 (1998)
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[Publications] 大島俊之 他: "コンクリート曲線箱桁橋の免震設計" 土木学会北海道支部論文報告集. 54(A). 212-217 (1998)
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[Publications] 大島俊之 他: "野付牛高架橋の免震設計と地震時保有水平耐力の照査" 地震時保有水平耐力法に基づく橋梁の耐震設計に関するシンポジウム講演論文集. 1. 5-8 (1998)