1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09650838
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
清水 健司 岩手大学, 工学部, 助教授 (10003881)
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Keywords | 結晶核発生 / 結晶成長 / 結晶系面近傍 / 微結晶挙動 / 結晶成長ユニット / 結晶成長制御 / その場観察 / 反応晶析 |
Research Abstract |
機能性素材の需要が高まるにつれて、結晶粒度、純度の高性能の制御が要求されているが、生成の場は、懸濁状態であり結晶挙動は滞留などによりランダムであるため、結晶の核発生および成長現象を制御するには至っていないのが現状である。中でも、過飽和溶液構造に関しては、クラスターや疑似固体相の存在などの報告があいまいである。また、著者らが報告した微結晶の付着現象が成長に深く関与していることも明らかにされてきたことから、成長機構の取り扱いについても混沌としている。したがって、結晶成長ユニットについて明らかにすることは、結晶化現象の解明だけでなく、工業的生産の場における結晶成長制御にも充分役立つものと考えられる。 そこで、本研究では、結晶化過程の簡潔化のはかれる対流の制御可能な微小重力場をも利用し、光学系その場観察装置の充足により、結晶成長表面、発生微結晶とその挙動、および、結晶成長表面、その近傍溶液構造を測定し、結晶成長ユニットの検出と挙動を明らかにすることを目的とした。本年度は、結晶の発生からその後の挙動、成長の様子と、界面とその近傍の溶液構造の可視化測定を行い、結晶の発生からその後の挙動、成長の様子と、界面とその近傍の溶液構造変化、それに微結晶混在時の構造変化の知見を得た。 また、光散乱計測装置による測定を行い、ナノオーダの粒子群の成長過程の測定の可能性を確認した。 今後は、装置の自動化のための設計、制作を行う。また、光学用結晶化セル(ストップトフローミキサ-利用)を制作し、2液混合の反応晶析による結晶化現象とその場の溶液構造の変化その場の観察により測定する。そして、得られる結果に基づき、結晶成長ユニットの確認と結晶成長への関わりを明らかにする。
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