1997 Fiscal Year Annual Research Report
カオス理論によるトラクタ高速走行時異常振動回避のための設計論・制御論の構築
Project/Area Number |
09660269
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
酒井 憲司 東京農工大学, 農学部, 助教授 (40192083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澁澤 栄 東京農工大学, 大学院・生物システム応用科学研究科, 助教授 (50149465)
笹尾 彰 東京農工大学, 農学部, 教授 (70032993)
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Keywords | カオス / 非線形振動 / ポアンカレマップ / 分岐図 / トラクタ / 作業機 |
Research Abstract |
3点リンクのフリープレイを考慮した,トラクター作業機系の非線形振動モデルを構築し,パラメータスタディを実施した.そこでは,時系列,スペクトル,ポアンカレマップ,分岐図などによって評価した.その結果,トラクター速度を制御パラメータとした場合,明確な倍周期ルートによるカオスの発生を確認した. 高さ5cmのステップを8個配置したの人工悪路を試作した.これを用いて,トラクター作業機系の走行試験を実施した.加速度計をトラクタ座席直下,作業機に装着し,リフトアームにひずみゲージを設置し,衝撃過程のひずみ信号を計測した.本実験結果より,明瞭に,3点リンクのフリープレイによる上死点,下死点における衝突現象が確認された.作業機の装着よって,すなわち衝突現象によって系の振動が低周波領域においてゆらぐことがスペクトル解析,リターンマップ解析により確認された.これらは,モデルの主張する,フリープレイによる非線形性の顕在化を支持する実験結果であった.これらの成果は,農業機械学会誌に投稿し,査読を終了し掲載を認められた.
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