1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09670206
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
福永 真治 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (20119845)
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Keywords | 胞状奇胎 / 部分奇胎 / 早期奇胎 / フローサイトメトリー / 病理診断 |
Research Abstract |
早期部分奇胎(妊娠週令13週以下)と期部分奇胎(妊娠週令13週以上)について臨床病理学的に比較検討を行った。1981年より1998年の18年間、当大学付属病院および関連病院における100例(1981-1990,37例、1991-1998,67例)の部分奇胎を対象とした。患者年齢:17-43歳(平均、29)歳、妊娠週齢:早期部分奇胎,9.6週;後期部分奇胎、14.8週。早期部分奇胎の頻度:1981-1990(23/37、62%)よりも 1991-1998(57/63、90%)において高い。内膜掻爬前の奇胎診断:早期部分奇胎,4/80;後期部分奇胎、1/20。Flow cytometlyによるDNAploidyの検索:早期部分奇胎70例、後期部分奇胎19例がtril-loid、早期部分奇胎5例がaneuploid,その他6例はdiploid。組織像:最大絨毛径の平均(mm)は上早期triploid部分奇胎,3.0:早期diploid部分奇胎,2.6;早期aneuploid部分奇胎,2.6;後期triploid部分奇胎,3.4。Clstern formation:早期部分奇胎,79/80:後期部分奇胎,20/20.ScallopingとFocalsyncytiotrophoblastic hyperlasia:早期部分奇胎,80/80;後期部分奇胎,20/20.後期部分奇胎において絨毛径が早期部分奇胎より有意に高い(p=0,046)以外に両者の組織像に差異は無いと思われる。早期部分奇胎と水腫性流産の病理学的鑑別は,後者においては、肉眼的な腫大は稀で、組織学的な水腫の程度は絨毛により種々であり、部分奇胎で見られるtwo population villiと異なる。また絨毛の輪郭は円形、卵円形であり、syncytiotrop hoblastic hyperplasiaはない。早期部分奇胎は現在、以前よりも多い事がわかる。超音波診断の導入により胞状奇胎を含む流産が以前に比べて早く掻爬されていることに起因すると考えられる。しかし、内膜掻爬前の奇胎診断は5%の症例しかついておらず,多くの部分奇胎は臨床診断が極めて困難であり、病理学的検索が必須である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 福永真治: "絨毛性疾患、特に胞状奇胎の病理" 日本婦人科病理・コルポスコピー学会雑誌. 15・2. 134-137 (1997)
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[Publications] 福永真治: "中間型栄養膜細胞とその腫瘍性病変" 医学のあゆみ. 181・11. 976-977 (1997)
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[Publications] 福永真治: "妊娠に関連する掻爬検体の所見と診断" 病理と臨床. 16・5. 567-572 (1998)
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[Publications] 福永真治: "placental site trophoblastic tisnor" 病理と臨床. 16・11. 1440-1441 (1998)