1999 Fiscal Year Annual Research Report
急性呼吸不全に対するpartial liquid ventilationを応用した経気道的肺血管拡張療法
Project/Area Number |
09671541
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Research Institution | Tokyo Medical & Dental University |
Principal Investigator |
中沢 弘一 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (10207756)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 訓典 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (00014176)
内田 篤治郎 東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (40262183)
槇田 浩史 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (20199657)
松沢 吉保 東京医科歯科大学, 医学部・附属病院, 助手
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Keywords | ARDS / perflubyon / 液体換気 / partial liquid ventilation |
Research Abstract |
1.目的:今年度は、PLVにおけるガス交換の機序を解明するために、PLVにおいて気管内に投与するperflubronの用量、併用するガス換気の一回換気量(TV)、PEEPの3因子を変えながらガス交換に与える影響を調べた。 2.方法:オレイン酸肺障害をウサギに作成し、コントロールデータを測定した後、まず機能的残気量の半分に相当する7.5ml/kgのperflubronを気道内投与し、TV10ml/kg+PEEP 0cmH2O、TV10ml/kg+PEEP7.7cmH2O、TV15ml/kg+PEEP 0cmH2O、TV15ml/kg+PEEP 7.7cmH2Oの順に換気パターンを変え、次にperflubron用量を15ml/kgに増加させて、同じガス換気パターンで酸素化能、肺コンプライアンスに与える影響を調べた。 3.結果:(1)PEEPによる効果:PEEPを付加することで程度の差はあるものの、すべての条件下で酸素化能が改善した。(2)TVによる効果:TV=10ml/kgではPEEP付加やperflubron増量による酸素化能改善効果は軽度であるのに対し、TV=15ml/kgではPEEP付加やperflubron増量による酸素化能の改善が著明であり、perflubron 15ml/kgであればPEEPを付加しなくても酸素化能の改善が得られた。(3)Perflubron用量による効果:FRCの半量ではPEEPを加えTVを増加させた場合のみ酸素化能の改善が認められた。PerflubronをFRCまで増加させるとTV10ml/kgよりも15ml/kgで有意にP_aO2の改善が認められた。PLVにおけるガス交換にとってもっとも重要な困子は一回換気量であるといえるが、perflubron 15ml/kgのもとにTV15ml/kg+PEEPで換気を行うと、肺コンプライアンスが有意に低下し、肺胞の過伸展と圧損傷の危険性が示唆されるため、perflubronを7.5ml/kgに減らすか、PEEPを加えない方がより安全と思われる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 中沢弘一: "液体換気"救急医学. 23. 917-920 (1999)
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[Publications] 中沢弘一: "ARDSに methyl prednisolone は?有効でない"集中治療. 11. 1081-1086 (1999)
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[Publications] Nzkazawa K.: "Aerosolized prostacyclin during partial liquid ventilation in an experimental model of ARDS"Anesthesiology. 91. A1378 (1999)
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[Publications] Uchida T.: "PO_2 of the perfluorocarbon liquid during partial liquid ventilation"Anesthesiology. 91. A1342 (1999)