STICK PICTUREによる平衡機能の画像分析

1998 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 09671737
• Research Institution: Toyama Medical and Pharmaceutical University
• Principal Investigator: 浅井 正嗣 富山医科薬科大学, 附属病院, 講師 (50159357)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 将積 日出夫 富山医科薬科大学, 附属病院, 講師 (60187507) ; 中川 肇 富山医科薬科大学, 附属病院, 助教授 (30135256) ; 渡邉 行雄 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (10108037)
• Keywords: 画像分析 / 平衡機能 / ビデオ画像 / 重心動揺検査 / stick picture / 関節角度

Research Abstract

【目的】
平衡障害を有する患者の自発運動および平衡機能を、ビデオ画像で解析する方法を開発することを目的とした。
【研究実績の概要】
1. 分析システムの概要: 被検者の計測する部位に蛍光マーカーをつけさせて、CCDカメラで撮影録画した。再生用ビデオデッキを、画像取り込み専用メモリーボード装着済みのコンピュータと接続した。ビデオ再生時に、分析対象となる部分の画像をメモリーボードに取り込み、身体各部位の絶対座標を、コンピュータに取り込んだ。直立安定性分析などのやや長い検査時間の場合は、上記の取り込み操作を繰り返し、最終的に一つのデータファイルとした。このデータを、解析用ソフトを用いて、コンピュータ画面上にstick picture化し、身体各部の動きを肉眼的に観察するとともに、関節角度変化・速度・加速度、垂直方向と水平方向の各部位座標の位置座標、速度、加速度などを分析した。
2. 分析システムの精度の検討: 被検者の全身をビデオ画面上に入れた状態のカメラとの距離は、約4mである。この条件下での、実際のマーカーの振幅と解析結果の振幅とを比較検討したところ、誤差は3mmから1mmであった。
3. 健康成人における解析1: どのような動作の解析が有効かの指針を得るため、健常人の足踏み動作、両脚静止直立時の身体動揺、片足静止直立時の身体動揺、床の物を拾う、の4動作について分析を行った。さらに臨床的応用の可能性について検討した。
4. 健康成人における解析2 -身体各部の動きの重心動揺への影響-: 画像解析と重心動揺検査を組み合わせることで、strategy(直立維持方法)が重心動揺検査の結果に表現されているか否かを検討した。
5. 脊髄小脳変性症患者の姿勢解析: 今回、脊髄小脳変性症患者1名のリハビリテーションに携わる機会を得た。そこで、その平衡障害を画像解析で評価することを試みた。