1997 Fiscal Year Annual Research Report
骨粗鬆症ラットの下顎骨性状に対する咬合性外傷と高コレステロール食の影響
Project/Area Number |
09672029
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fukuoka College of Health Sciences |
Principal Investigator |
日高 三郎 福岡医療短期大学, 歯科衛生学科, 教授 (00084252)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 勇二 福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (60269040)
緒方 稔泰 福岡医療短期大学, 歯科衛生学科, 助教授 (40140876)
岡本 佳三 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (50084249)
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Keywords | 骨粗鬆症 / アマルガム充填 / 高コレステロール食 / 下顎骨 / 咬合性外傷 / 骨密度 / 動脈硬化 |
Research Abstract |
卵巣摘出ラットモデルにより骨粗鬆症を作り出し、アマルガム充填と高コレステロール食事の影響を見る研究である。90日齢の雌SDラットを4群に分け、1;Sham,2;Sham+Amalgam,3;OVX,4;OVX+Amalgamとした。卵巣摘出とSham手術はネンブタール麻酔下において行った。Amalgam充填は右側上顎第一臼歯に施した。食事は、10%(w/w)lardの合成高コレステロール食を与えた。術後15週目に下顎骨、脛骨、子宮、胸部動脈を採取した。卵巣摘出することで特徴的に体重が増加するが、今回の体重増加には卵巣摘出と高コレステロール両者の影響が見られた。卵巣摘出群で400g、Sham群で350gであった。15週目でも体重は上昇傾向にあった。子宮の重量はSham群で714mg卵巣摘出群で247mgであった。子宮重量減少はエストロゲン枯渇による顕著な子宮の萎縮を示すものである。解剖した際に高コレステロール食の影響による脂肪腫が卵巣術部と腹腔内に見られた。脛骨の骨密度をCXD法により定量したが、ShamとSham+Amalgam群が1.0-1.2±0.02(ΣGS/D)であったのに対し、卵巣摘出と卵巣摘出+Amalgam群では約20%減少の0.79-8.1±0.02(ΣGS/D)であった。電子顕微鏡による解析から脛骨の海面骨性状は卵巣摘出群で粗となっていることがわかった。今後、胸部動脈に見られる硬化症状をプラークとして検出する。さらに、主目的の不正咬合による下顎骨への影響は、右下顎骨は頬側面を臼歯を付けたまま研磨し、骨量を測定しまた、歯根膜状態を分析する予定。今回実験でAmalgam充填の保持にやや難があることがわかったので、次年度は工夫する。次年度は対照としての高コレステロールでない合成食による影響も見る。
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