1998 Fiscal Year Annual Research Report
口腔癌とリンパ節転移におけるEpstein-Barr Virus の役割の解明
Project/Area Number |
09672055
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大部 一成 九州大学, 歯学部, 助手 (80243955)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
利谷 幸治 九州大学, 歯学部, 助手 (60284519)
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Keywords | EBウィルス / 口腔癌 / 前癌病変 / 免疫組織学 |
Research Abstract |
Epstein-Barr virus(EBV)は、腫瘍の病因的ウイルスとして注目を集めているが、口腔癌における感染レセプターやウイルスによる口腔癌発生のメカニズムについてはいまだよくわかっていない。 われわれは口腔癌患者の原発巣組織、頸部リンパ節組織および前癌病変である白板症を有する患者から集めたサンプルを用いて凍結切片を作りジゴキシゲニン(DIG)標識のオリゴヌクレオチドを用いた染色キットを用いてIn Situ Hybridization(ISH)によるEBVの検出を行った。また、実験の途中で、DIG標識のオリゴヌクレオチドを用いた染色キットの検出感度の不良に気付き、PNAプローブ法を用いてのISHに変更して染色を行ってきた。 現在までに口腔癌原発巣:11例、リンパ節:10例、白板症:3例についてISHによる検索を行った。結果をネガティブコントロールをバックグラウンドとした時の陽性率で見ると、EBV陽性率は口腔癌原発巣:63.6%(7/11)、リンパ節:80%(8/10)、白板症:100%(3/3)であった。 まだ未染色の検体が残っており、切片から採取したDNAを用いてPCRを行った結果などともあわせてこの結果の解釈と意味付けを行い、早急にまとめて口腔外科関連の学会に発表し、また誌上発表を行う予定である。
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