1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09672063
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
神部 芳則 自治医科大学, 医学部, 講師 (30171101)
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Keywords | CDDP / マグネットリポソーム / 体内分布 / 局注 / 静注 |
Research Abstract |
CDDP封入グネットリポソームの体内分布を検討するため次の実験を行った。 1. CDDP封入マグネットリポソームを局注した場合 CDDP溶液をハムスター背部皮下に局注した場合,3時間後には投与した部位のCDDP濃度は投与量の約10%に減少した。これに対しCDDP封入マグネットリポソームを同様に局注し,直ちに外部磁場としてマグネットを皮膚に接触させ固定した群では,3時間後でも約80%のCDDP量を認めた。 2. CDDP封入マグネットリポソームを静注した場合 CDDP封入マグネットリポソームをドンリュウラット尾静脈から静注した。右胸部(右肺および肝上)に外部磁場として円形マグネットを皮膚直下に埋入し,経時的に肝,腎のプラチナ濃度を測定した。 その結果,マグネットを装着した群の24時間後で,マグネットを装着しなかった群に比べ肝,腎におけるプラチナ濃度が軽度ではあるが高値を示した。 以上の結果から,マグネットリポソームを局注した場合には,外部磁場を用いることで局所に長時間集積させることが可能であったものの,静注により全身投与を行った場合は,外部磁場を用いても局所への集積はわずかであり,今後さらに条件を検討する必要があると思われた。
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