2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09672063
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Research Institution | JICHI MEDICAL SCHOOL |
Principal Investigator |
神部 芳則 自治医科大学, 医学部, 講師 (30171101)
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Keywords | CDDP / マグネットリポソーム / 体内分布 / 局注 / 静注 |
Research Abstract |
昨年に引き続きCDDP封入マグネットリポソームを静注した場合の体内分布を検討した。 CDDP封入マグネットリポソームを作製し,ドンリュウラット尾静脈から静注した。右胸部に外部磁場として円型マグネットを装着し,経時的に肝・腎のプラチナ濃度を測定した。円型マグネットの装着法として皮膚直下に埋入した場合の方が皮膚に固定した場合に比べ,肝・腎のプラチナ濃度はわずかながら高値を示した。 CDDP封入マグネットリポソームの抗腫瘍効果を検討するにあたり,CDDPによる抗腫瘍効果を予測する組織学的因子についても検討した。対象は自治医科大学歯科口腔外科でCDDPと5FUを用いた化学療法を施行した58例で,既に治療効果が判定された症例である。これらの症例の生検時に採取した組織を用いてPCNA,MIB-1,DNAトポイソメラーゼIIα,P53の免疫組織化学検査を行った。その結果治療効果がいい程PCNA,MIB-1陽性率が有意に高値を示した。一方,治療効果がいい程P53発現率は低い傾向を示した。したがってPCNA,MIB-1,P53陽性率はCDDPの感受性を予測する因子となることが示された。
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