1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09672297
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
赤林 朗 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (70221710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星野 一正 京都女子大学, 宗教文化研究所, 教授 (80111962)
木村 利人 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (80195388)
大井 玄 東京大学, 大学院・医学系研究科, 名誉教授 (70114410)
甲斐 一郎 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30126023)
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Keywords | 倫理委員会 / 薬剤治験 / 質問紙調査 / 医学系学会 / バイオエシックス / 生命倫理 |
Research Abstract |
本研究の目的は、日本における倫理委員会組織の役割・責任を明らかにし、日本の倫理委員会のあり方について提言を行うことである。昨年度の医学部・医科大学、一般病院の倫理委員会の調査に続き、本年度は医学系学会における倫理委員会の設置・運営状況についての調査を行った。 日本医学会分科会92学会(全数)及び、医学会便覧より終末期、周産期、移植、救急医療と関連のある医学系学会を任意に45学会抽出し、計137学会を対象とした。調査は各学会の理事長宛の郵送による自記式・記名式質問紙法を用いて行い、回収率は87.6%であった。倫理委員会が設置されていた学会は28学会(うち、医学会分科会10学会、その他の医学系学会18学会)で、設置されていない学会では、倫理的問題は理事会などで対応しているとの回答が約4割であった。過去に生じた倫理的な問題としては、大別して、各学会の専門領域固有の治療技術に関する問題と、インフォームド・コンセント、マスコミへの対応など、各学会に共通する問題の2種類が多くあげられていた。また、学会が出すガイドラインの拘束性については、学会員だけではなく非学会員や一般の臨床現場でも守られるべきである、という回答と、基本的には学会に所属する学会員のみが守ればよい、という回答が約4割ずつみられ、意識が2分した。医学系大学の倫理委員会との関連については、多くの学会が大学の自主性を尊重していることが明らかになり、行政組織との関連については、行政組織の見解や認可とは全く独立に問題の審議を行うという回答も見られたが、関連省庁との密接な連絡体系が必要である、といった意見が見られた。倫理委員会の構成や運営状況は大学や大規模な一般病院の倫理委員会と類似したもので、1997年度の開催回数は平均1.1回であった。来年度は、平成9、10年度に得られた調査結果をさらに解析し、それらをふまえて最終的な報告書をまとめたい。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Voltz,R,Akabayashi,A.et.al: "End-of-life deusions and aduance directebes in palliatuie care" Journmal of Pain and Sympton Management. 16. 153-162 (1988)
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[Publications] Akabayashi,A.: "Female circumcision-A healh issue or a human rights issue" Health Care Analysis. 6(1). 55-58 (1998)
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[Publications] Ohi,G,Akabayashi,A et al.: "Japan's health care syitem as egalitarian" Health Care Analysis. 6(2). 141-149 (1998)
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[Publications] Nishimura-Takahashi,T,Akabayasi,A,et al: "Social and Behavioral Factors Associated with Condom Use among female Comnercial Sex Worpers in Tarlac,the Philippine" Enoironmental Health and Preventue Mediaie. 2(4). 167-171 (1998)
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[Publications] Takai,A,Wonglihonthongl's Akabayashi,A,et al: "Correlation between history of contact with people lwing with HIV/AID" Int.J.STD and AIDS. 9. 482-484 (1998)