1999 Fiscal Year Annual Research Report
訪問看護のための在宅高度医療依存者支援におけるプロトコール作成に関する研究
Project/Area Number |
09672382
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
天野 志保 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (90292961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
数間 恵子 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10114258)
川村 佐和子 東京都立保健科学大学, 看護学部, 教授 (30186142)
牛久保 美津子 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (90213412)
平林 勝政 国学院大学, 法学部, 教授 (40086971)
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Keywords | 在宅医療 / 褥創管理法 / 判断樹 / 協定書 / 栄養管理 / 組織への負荷の管理 |
Research Abstract |
本研究は、在宅療養の場において、安全・円滑に医療処置を実施・管理するための、訪問看護婦の判断過程を含めた基準(プロトコール)を作成する基礎研究を行うものである。これまで、在宅療養における訪問看護活動と医師の指示に関する研究の結果から、医師と看護職がより緊密に連携を図る必要のある訪問看護活動として「褥創管理法」に焦点を当て、「褥創の初回評価のためのツール」、「栄養状態の評価と栄養補給」および「組織への負荷の管理」判断樹(試案)の作成と、妥当性の評価を行った。 本年度は、「栄養状態の評価と栄養補給」および「組織への負荷の管理」判断樹をもとにケーススタディを行い、その有用性を高めるとともに、これら判断樹を含めた褥創管理プロトコールを作成することを目的とした。ケーススタディでは、褥創の治療を必要とする療養者を取り上げ、療養経過と判断樹のプロセスについて比較検討を行った。その結果、「栄養状態の評価と栄養補給」および「組織への負荷の管理」判断樹は、それぞれの管理のスタンダードであり、現状では個別的な段階で、千差万別の判断に困難を極めていることが明らかとなった。したがって、褥創管理プロトコールには、よりニードの高い個別的場面への対応方法に関する判断基準を含めて提示し、より普遍的な活用を可能にすること、および関わる組織相互での連携手続きの方法を明確化させる必要性があることが示唆された。これらの結果と、複数の専門家による臨床判断、および文献検討に基づき、適用条件、看護支援目標、アセスメントならびに医師への報告基準、各褥創管理判断樹および褥創局所の処置と感染管理、再発予防のための看護活動と褥創管理協定書の項目を含めた褥創管理法プロトコールを作成した。 なお、作成したプロトコールの使用方法に関する訪問看護婦への教育方法について検討すること、および他の医療処置のプロトコールを作成することが本研究の今後の課題である。
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Research Products
(1 results)