1999 Fiscal Year Annual Research Report
出産に関わるケアシステムの検討に関する研究-ケアの質の保証モデルに基づくケアの実態分析を通して-
Project/Area Number |
09672428
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Research Institution | SEIREI CHRISTOPHER COLLEGE OF NURSING |
Principal Investigator |
藤本 栄子 聖隷クリストファー看護大学, 看護学部, 教授 (80199364)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
恵美須 文枝 東京都立保健科学大学, 看護学科, 教授 (40185145)
森 明子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (60255958)
堀内 成子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (70157056)
岸田 佐智 高知女子大学, 看護学部, 助教授 (60195229)
内藤 和子 福島県立医科大学, 看護学部, 教授 (00155631)
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Keywords | 分娩期のケア / 質の保証 / ケアの継続性 / ケアの一貫性 / 出産満足 / 消費者サービス / 病棟管理 |
Research Abstract |
平成10年度の調査で得られたデータの分析を産婦、助産婦、環境(病棟)毎に行い、以下のことが明らかになった。 1.産婦:(1)産婦が分娩期をケアを担当する助産婦と妊娠中に出会った場合、一人の助産婦による分娩期の一貫したケアを受けた場合、助産婦による分娩期の情報提供の一貫したケアを受けた場合には、サポーティブケア・日常生活援助を受けた感じ、分娩期サービス満足度や出産体験の評価は高かった。(2)出産体験の評価は、ケア構造の因子に加えて、産婦の初経産別、帝王切開の可能性、分娩中の異常という産婦特性が関係していた。(3)サポーティブケアや日常生活援助と分娩期サービス満足度や出産体験の評価は、正の相関関係があった。 2.産婦:(1)助産婦の専門職性は、3つのケア変数(サポーティブケア・モニタリンクケア・日常生活ケア)および分娩期満足度との関連があった。(2)ケア変数は互いに関連があった。(3)妊娠中の継続担当性および、分娩期に一人の助産婦が継続的に産婦に関わることができる場合は、分娩期ケア満足度が高い。(4)妊娠中からの関わりおよび、分娩時の産婦との関わりが強いほど、ケア実施度や分娩期ケア満足度が高い。 3.環境:(1)7割強の病棟が目標を掲げ、その評価を妊産婦や病棟以外の人が行っている病棟が5割近くあった。(2)定期的に産婦ケアや、分娩期のケアの見直しを図っている病棟が6割あったが、個別的な質の高い妊産婦のケアが求められるバースプランや分娩の振返りを常に実施しているのは、2割に満たない現状であった。(3)産婦のプライバシーを守ったり、家族のための施設や設備は不充分で、8割以上の施設が改善の必要性を感じていた。
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