1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09680007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
駒城 素子 お茶の水女子大学, 生活科学部, 教授 (10077480)
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Keywords | 家庭用合成洗剤 / 洗剤使用量 / 硬度 / 脂質・タンパク質複合人工汚染布 / タ-ゴトメーター / 洗浄効率 / 蛍光増白剤 |
Research Abstract |
一般に洗剤濃度には適正値があり,それ以上使用しても効果が無いと言われている.しかし日本の洗剤の標準使用量では必ずしも満足いく洗浄性は得られない.そこで洗浄力を保ちつつ,節水と洗剤使用量の節減の点から環境負荷を抑制し,かつ被洗物の損傷劣化を最小限に抑えた洗浄方式を検討し,その普及の可能性を探ることとした. まず今年度は洗浄剤に注目し、日本とスイスて市販されている家庭用合成洗剤数種について,浴比一定の下,洗剤濃度,用水の硬度,温度等洗浄条件を変えて洗浄性能の比較を行い、洗浄布につい白さを測定するとともに、洗剤水溶液の蛍光強度を測定し蛍光増白剤の影響も調べた. (1)洗浄力に及ぼす洗剤使用量,濃度,用水の硬度,温度の効果 日本製(J)洗剤4種,スイス製(S)洗剤4種について,それぞれに指示されている標準使用量を中心に数段階の濃度を設定して,脂質・タンパク質複合人工汚染布を浴比1:20,タ-ゴトメーターにより10分洗浄し,洗浄前後の汚染布の表面反射率測定から洗浄効率を求めた.その結果、1)洗浄効率と洗剤濃度の関係は,いずれの洗剤でも同傾向を示し,標準使用量を越えた3g/L以上て一定値が得られる.2)硬度5°DH以上では洗浄効率は低下し,特にS洗剤で顕著である.3)いずれの洗剤も40°Cで最も洗浄性が良好であるが,温度効果に大きな差はない. 白さにおよぼす蛍光増白剤の効果 上記最適濃度について,洗浄布のLab系での白度(ハンディ色差計),蛍光強度(蛍光光度計)を測定した.その結果,J洗剤に多くの蛍光増白剤が配合されていることが示唆された.
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