1999 Fiscal Year Annual Research Report
コンピュータ支援による競技におけるストレスマネジメントのシステム構築
Project/Area Number |
09680092
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
石井 源信 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (20108202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 国広 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助手 (10212838)
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Keywords | ストレスマネジメント / メンタルマネジメント / システム開発 / WWW / 心理的トラブル / 集中力 / 目標設定 / ホルモン分泌 |
Research Abstract |
本研究の目的は、競技におけるストレスマネジメントプログラムをコンピュータ支援によってWWW上で開発することであった.そのサポートシステムのサイトのひとつとして,テニス選手を対象とした『心理的トラブルとその対処法についてのツール』はWWW上で検査できるものであり,その結果は画面上に5段階レーダーチャートで示され、診断の言葉ならびに簡単なアドバイスが提示されるというものである.ここでは6つのトラブルに対して「考え方を変革する対策」と「行動を変革する対策」の具体例をのぞくことができるよう工夫されている.このツールに関しては,メンタルマネジメントの重要性を啓蒙できると同時に自己分析した結果をもとにその対策を学ぶことができる意味で現場に適用可能と考えられた. 実際に選手に適用した効果を検証する実験計画が不可能となったが,今後引き続きチーム単位でトレーニング期間を設定しながらの課題としたい. その他の技法を学ぶサイトとして『目標設定のためのツール』,『集中力を高めるためのツール』,『人間関係を良くするためのツール』なども用意し,ユーザーのニーズに答えながら改良中である. さらに,個人の実際のゲーム場面での問題を明らかにするために,心拍数やアドレナリン,ノルアドレナリン,コルチゾールといったホルモン分泌などの生理的指標と不安検査や内省報告による心理的指標によりテニスのシングルスゲームのビデオ分析されたプレー傾向と心理的変容過程の関連性を分析する試みをした.資料がきわめて少ないので研究発表までには至らなかったが,今後資料を増やすことによって,個人の特性を抽出しそれらの変数とゲーム中のプレーの動画を組み込み,個人に対応できるシステム開発も試みたい.
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