1998 Fiscal Year Annual Research Report
足指の接地不良幼児の増加要因及び身体的能力に関する生態学的研究
Project/Area Number |
09680102
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
生田 香明 大阪大学, 健康体育部, 教授 (70012507)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 忠吉 大阪大学, 健康体育部, 助手 (40294136)
坂東 隆男 大阪大学, 健康体育部, 講師 (30189732)
木下 博 大阪大学, 健康体育部, 助教授 (60161535)
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Keywords | 幼児 / 非活動児 / 足指・ / 身体活動量 / 直立姿勢 / 足圧中心位置 |
Research Abstract |
大阪府下のD幼稚園の昨年年少児で被検者となった幼児で、今年年中児となっている54名(男17名、女37名)を対象に、昨年と同時期に透明ガラス板で作成されたフォースプレイト上に直立姿勢をとらせ、足裏の型をビデオ撮影して、足指の接地不良者が何%いるかを調べた。また、フォースプレイト上に30秒間のロンベルグによる直立二足姿勢を維持させ、そのほぼ中間の10秒間の平均足圧中心位置、重心動揺面積と距離を計測し、足指接地不良者と接地者の比較を行った。更に、被検者全員を対象に幼稚園における身体活動量を調べるために、歩数計を用いて被検者が登園してから降園するまでの歩数を14日間に亘って計測し、園生活における1分間当たりの平均歩数を算出して度数分布を調べた。その結果、足指の接地不良者は54名中31名に見られ、年中児の現時点では57.4%に見られた。この数値は、昨年の年少時期(63.5%)に比べて6.1%減少しており、この成長期の1年の加齢により足指接地不良者が減少することが明らかになった。男女別にみると男児では58.8%、女児では56.8%となり、男児の割合が女児の割合を上回った。男女別のこの数値は、1年前(男:54.5%、女:68.3%)と比較して逆転する結果となった。被検者全員の重心動揺面積は7.3±2.7cm^2であり、重心移動距離は155.6±24.5cmであった。これらの数値は、昨年の年少児時期に比べて前者では2.3cm^2の増加(31.5%)が見られ、後者では98.9cmの増加(63.3%)が明らかになった。上記の3項目の測定値について足指接地不良群と接地群に分けてそれぞれの値を比較したところ、3項目のいずれにおいても両群間に有意な差異は認められなかった。また、園生活における1分間当たりの平均歩数の度数分布から分類された非活動群と活動群の足圧中心位置、重心動揺面積と距離を比較した結果、いずれの項目においても両群間に有意な差異は認められなかった。
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