1998 Fiscal Year Annual Research Report
中高年の腰痛・関節疾患と骨粗鬆症に及ぼす水中運動の影響についての研究
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09680117
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Research Institution | National Institute of Fitness and Sports in Kanoya |
Principal Investigator |
赤嶺 卓哉 鹿屋体育大学, 体育学部, 教授 (70175785)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 信教 鹿屋体育大学, 体育学部, 教授 (10171597)
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Keywords | 水中運動 / 腰痛疾患 / 骨粗鬆症 / 変形性関節症 / 慢性関節リウマチ / 骨塩濃度 / 水流発生装置 / 運動療法 |
Research Abstract |
【目的】我々は、中高年の整形外科的症例を対象として、水中運動教室(大学公開講座)を開催し指導している。それらの症例に及ぼす、温水プールを用いた水中運動療法の影響について概要を報告する。【方法】対象は、腰痛疾患群30例(平均48.0歳)、下肢変形性関節症(OA)群19例(平均49.9歳)、慢性関節リウマチ(RA)群15例(平均48.0歳)、骨粗鬆症群10例(平均56.3歳)、水流発生装置を併用した腰痛群6例(平均58.2歳)の計のべ80例である。水中運動教室は各疾患別基礎教育、基礎的水中運動、泳法指導、自由泳より成り、週2回、平均約5.5ヵ月間実施した。基礎的水中運動、泳法指導においては、各疾患別運動処方プログラムに基づき、可及的に個別の運動処方を施行した。教室実施前後に、各種の測定・検査(体脂肪率、最大酸素摂取量、肺活量、背筋力、膝屈伸力、立位体前屈、上体そらし、各疾患別日整会判定、Lansbury指数評価、心理テスト、腰椎骨塩濃度計測、血液検査など)を行い、比較検討した。【結果】腰痛群およびOA群においては、肥満の軽減、心肺機能の向上、体幹下肢の筋力と柔軟性の増大、日整会判定上の点数改善が、またRA群では、体幹下肢の筋力と柔軟性の向上、Lansbury活動性指数・日整会リウマチ膝判定・心理テスト上の改善が、水中運動後にそれぞれ統計学的に有意に観察された。骨粗鬆症群の腰椎骨塩濃度測定においては、水中運動後では微増を示し、骨量の低下は阻止されていた。水流発生装置を併用した腰痛群では、使用しなかった際と比較して、肥満の軽減、心肺機能・膝筋力の向上、血中遊離脂肪酸の減少などの効果が有意により高く発現した。【結論】水の浮力と抵抗を用いた温水中の運動療法は、上記の整形外科的症例に対して有用である。今後はさらに例数を増やし、各疾患別に最適な水中運動処方プログラムの完成をめざす。また、水中運動の骨量に及ぼす影響や水流の生体に与える効果などについても攻究したい。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 赤嶺卓哉: "中高年の整形外科的症例に対する水中運動処方" 九州スポーツ医・科学会誌. 10・1. 91-94 (1998)
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[Publications] 赤嶺卓哉: "腰痛例に対する水流発生装置を用いた水中運動療法の効果について" 月刊スクール・サイエンス. 31・286. 81-85 (1998)
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[Publications] 赤嶺卓哉: "腰痛・下肢変形性関節症例に及ぼす水流発生装置を用いた水中運動療法の影響" 月刊スクール・サイエンス. 31・289. 26-31 (1998)
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[Publications] 赤嶺卓哉: "慢性関節リウマチ症例に対する温水プールを用いた水中運動療法-上肢筋電図観察を含めて-" 第64回日本温泉気候物理医学会総会プログラム並びに講演要旨. 57 (1999)
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[Publications] 赤嶺卓哉: "腰痛・変形性膝関節症例に及ぼす水流発生装置を用いた水中運動療法の影響について" 第36回日本リハビリテーション医学会学術集会プログラム/抄録集. II-I7・6 (1999)