1997 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の生活動作特性に基づいたデイサービスセンターでの運動プログラムの開発
Project/Area Number |
09680128
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Woman's Christian University |
Principal Investigator |
岩岡 研典 東京女子大学, 文理学部, 助教授 (50223368)
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Keywords | 高齢者 / 日常生活動作 / 立ち上がり / 床反力 / ADL / 生活満足度 |
Research Abstract |
1.30名、3群(在宅高体力群、老健施設中体力群、デイサービス低体力群)の高齢者に対して、体力・歩数測定、生活活動調査及びVAS(Visual Analogue Scale)による生活満足度調査を実施した。 (1)高体力群の平均歩数は1万歩弱であったが、デイサービスセンター利用の低体力群では1000歩に満たない者がみられ、生活活動調査から家庭では臥床でのTV視聴が覚醒時間の大半を占めていた。 2.日常生活動作のうち、“椅子からの立ち上がり"と“床からの起き上がり"時の筋電図及び床反力データの収集、あるいは動作解析を行い、高齢者が示す動作の特性について検討した。 (1)“椅子からの立ち上がり"時には、若年者に比べて膝関節伸展時に体幹を前傾させ、股関節の屈曲を強める傾向がみられた。このような身体各部位の協応の意味のついては、今後、下肢筋力との関連等も含めて調べる必要があると思われる。 (2)“床からの起き上がり"時には、体幹の回施の程度によっていくつかのパターン(部分回施、高這いなど)に分けられる可能性が考えられた。この点については体幹の筋群の筋力等の関連について検討する必要がある。 3.日常生活活動動作(ADL)に加えて、手段的日常生活能力(IADL)、コミュニケーション能力(CADL)の項目からなる質問紙を作成し、3群実施した。 (1)高体力群では全項目に関して、“できない"と答えた者はひとりもいなかった。 (2)中体力群や低体力群ではADLに“できない"項目がいくつかあり、またIADLに関しては評価できない項目があった。 今後、動作特性についてさらにデータを収集することと、今回用いた質問紙を対象者の特性により合致するよう修正するための検討が必要である。
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