1998 Fiscal Year Annual Research Report
ハイパーメディア教材における迷子現象の分析とナビゲーションの効率化に関する研究
Project/Area Number |
09680233
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
森 正直 久留米大学, 経済学部, 教授 (60280541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 智嗣 メディア教育開発センター, 研究開発部, 助手 (70280550)
宮本 友弘 メディア教育開発センター, 研究開発部, 助手 (90280552)
伊佐 淳 久留米大学, 経済学部, 助教授 (50265196)
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Keywords | ハイパーメディア / 迷子現象 / 学習目標 / 教材開発 / 仮想空間 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ハイパーメディア教材を利用した情報検索において、検索の方向を見失ったり、現在の位置が分からなくなってしまう、いわゆる「迷子現象」として指摘されている問題を実証的な方法で分析し、その改善策を提案することである。2年目の本年度は、咋年度行った予備実験の結果を踏まえて、「迷子」の分析方法、及び、実験材料と実験システムの見直しを図り、本実験を行うための準備を進めた. 1. 「迷子現象」の認知的指標の開発 「迷子現象」の原因特定と分析を補強するために、これまでの検索履歴等の行動指標に加え、認知面での指標として、「迷子」の主観的評価尺度の開発を行った。まず、大学生20名を対象に「どのようなときに迷子になったか」について自由記述で回答させ、それをもとに、30個程度の項目を作成した。次に、項目の分類と精選を行うために、現在、これらの項目を用いて大学生100名程度を対象に調交番行っている。収集されたデータに因子分折を適用し、項目の整備を図っている。 2. 実験材料と実験システムの改善 昨年度の実施した予備実験の結集から、材料として使用した歴史教材はそのリンク構造と内容から特定の検索方略を採用すると「迷子」にならないことが明らかになった。そこで、概念的リンク構造をゆるやかにし、特定の検索方略を採用できないように、新しい実験材料の開発を行った。また、それにあわせて実験システムに改良を加え、第2予備実験を行った。 以上、本年度は本実験の準備にとどまったが、来年度の研究を効率的に進めるための見通しが立った。なお、本年度の成果は、その整理が終了次第、関連学会において発表する予定である。
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